「好い加減にしてくれ！」と思っている視聴者も少なくないのでは？

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「視聴者のテレビ離れを証明した　テレ朝オランダ戦の御祭り騒ぎ」（６月２４日付け日刊ゲンダイ）

御祭り騒ぎの筈が一転して批判の嵐。オランダ戦が行われた１９日のテレビ朝日のタイムテーブル滅茶苦茶振りにブーイングだ。しかも、大宣伝して目標の６０％超えどころか、カメルーン戦の４５．２％（ビデオリサーチ調べ・関東地区）を下回る４３％では責任問題だ。

当日のテレ朝は午後から現地スタジオやら、女子アナを派遣しての各地の応援スポットのリポート。夕方の「ドキュメンタリ宣言」も「二人の食卓」もＷ杯一色で、試合開始前の１９時からも東京のスタジオで応援団長とやらの香取慎吾が音頭を取って「良いんじゃないですか。」、「日本頑張れ。」の大合唱だった。

他局の番組プロデューサーは「テレ朝の編成は問題。」とこう指摘する。「目標を達成出来なかったのは、オランダ戦を同時に中継したＮＨＫの女子アナが「ＮＨＫはＣＭが無いから。」と発言したのも一因というが、テレ朝のこれでもかという“番宣”に視聴者がドン引きしてしまった。視聴者が呆れてまともに見なかったのではないか。」。

その結果、同時間帯の「嵐にしやがれ」（日本テレビ）、「鬼平犯科帳スペシャル」（フジテレビ）が１０％超を記録し、裏が３～４％迄落ち込んだカメルーン戦の時とは明らかに異なる視聴率になった。

「最近、テレビ局は政治でもスポーツでもヒステリー状態で放送する。しかも、繰り返し放送するからウンザリした視聴者が逃げている。」。（芸能評論家の金沢誠氏）

決勝トーナメント進出を懸けて行われるデンマーク戦のキックオフは２５日未明３時半。生中継する日テレも２８．５％を目標にして大騒ぎ。テレビはそろそろ反省すべし。
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「日本ｖｓ．カメルーン」戦で日本が勝利を納めた日、渋谷駅界隈で大騒ぎするサポーター達の姿が報じられていた。日本が勝って嬉しいという気持ちは判るし、多少の羽目外しに「ああだこうだ。」と文句を付ける程野暮では無いけれど、タクシーのボンネットの上に乗って飛び跳ねたり、その扉を蹴り上げたりして車体をボコボコニしている輩が何人か居たのは本当に許し難かった。唯でさえ売り上げ減に悩むタクシー業界に在って、「もし加害者が特定出来ずに自腹で修理代を出さなければならなかったら、それも個人タクシーだったら・・・。」と思うと心が痛む。盛り上がるのは勝手だけれど、無関係な人間に迷惑を掛けてはいけない。件の“加害者”には「日本が勝利した事で歓喜している。」というのでは無く、「これだけ歓喜してる俺って凄いだろ？」みたいな自己陶酔しか感じられなかった。こんなのは本当のサッカー・ファンでは無く、単なる馬鹿としか思えない。

話を日刊ゲンダイの記事に戻すが、こういった“馬鹿騒ぎ”をしているのはテレビ朝日だけに留まらないだろう。自社が一枚噛んだ映画やイベントが始まると出演者を様々な番組に無意味に出演させたり、そのイベントの宣伝を執拗に番組内で垂れ流す事に、「もう好い加減にしてくれ！」と思っている視聴者も少なくないのではないか？

日本が決勝トーナメント進出を決めた日、この話題を取り上げる番組で溢れ返るのは仕方無いにしても、約１時間のニュース番組で放送開始から延々と４０分間Ｗ杯の話題を流していた局も在ったが、これは流石にどうかと思う。サッカー専門番組ならいざ知らず、ニュース番組では「“一般ニュース”を見たい。」と思っている視聴者だって少なくないだろうから。野球大好き人間の自分だけれど、昨年のＷＢＣで日本が優勝した際に矢張りこの話題ばかりが延々と垂れ流されていたのには閉口させられたし。

昭和天皇が亡くなった日、そして大喪の礼が執り行われた日、テレビ番組は朝から晩迄この話題を延々と取り上げていた。両日共にレンタル・ビデオ店を訪れる客が激増したと言われているが、然も在りなんと思う。各テレビ局が横並びで同じ話題を執拗に報じれば報じる程、ウンザリしてしまう視聴者は多いだろうから。何事にも、限度という物が在る。