フジテレビ系列のTVドラマ「『監察医 朝顔』シリーズ」。2019年に放送された第1シリーズ、2020年から2021年に掛けて放送された第2シリーズ、そして2021年に放送された新春SPと、放送された全てを見て来た。
第2シリーズの第4話だったと記憶しているが、主人公の桑原朝顔(法医学者)に危機が訪れる。男性の変死体を解剖中、彼の胃を切開した所、中に溜まっていた青酸瓦斯が漏れ出し、其れを吸い込んでしまった朝顔が、意識不明の状態になってしまったのだ。結局、朝顔は意識を取り戻すのだが、「『解剖の際、血液等の体液に触れてしまい、感染症に罹患してしまう危険性。』は良く知っていたけれど、こういう怖さも在るんだなあ。」と思い知らされた。
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「解剖実習遺体からプリオン 世界初、感染の危険 長崎大」(6月15日、時事通信)
長崎大は15日迄に、「大学の医学部等で行う解剖実習で使う為に提供された遺体を調べた結果、1体からプリオン病の病原体となる異常型プリオン蛋白質が検出された。」と発表した。プリオン病と未診断の解剖実習遺体からプリオンが発見され、同病と確定したのは世界初と言う。
プリオン病は致死性の疾患で、急速に認知症が進む「クロイツフェルト・ヤコブ病」等が在る。プリオンはホルマリンに漬けても不活化されない為、解剖時に感染する危険が在ると言う。論文は、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された。
長崎大の研究グループは、2011年に開発した高感度のプリオン検出技術を使い、2020年度から解剖遺体の脳内に含まれるプリオンの有無を調べていた。其の結果、2021年度に39体中1体から検出され、病理検査によりプリオン病と確定した。
同大の中垣岳大助教(ウイルス学)は、「解剖に不慣れな学生等が、細心の注意を払う必要が在る事が改めて示された。」と話している。
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解剖時は、細心の注意を怠ってはいけないのだ。