透明人間

THE INVISIBLE MAN
２０２０年
アメリカ
１２４分
サスペンス／ホラー
PG12
劇場公開（2020/07/10）




監督：
リー・ワネル
『アップグレード』
製作：
ジェイソン・ブラム
製作総指揮：
リー・ワネル
原案：
リー・ワネル
脚本：
リー・ワネル
出演：
エリザベス・モス：セシリア・カシュ
オルディス・ホッジ：ジェームズ
ストーム・リード：シドニー
ハリエット・ダイアー：エミリー・カシュ
マイケル・ドーマン：トム・グリフィン
オリヴァー・ジャクソン＝コーエン：エイドリアン・グリフィン



＜ストーリー＞
セシリアは天才科学者・エイドリアンの豪邸から逃げ出し、失意のエイドリアンは自殺する。彼の死を疑うセシリアは、「見えない何か」に襲われていることを証明しようとするが…。

見えるのは、殺意だけ。

―感想―

スッキリしない終わり方なんだよなあ。
その終わり方は観る人それぞれに解釈が異なるんじゃないかとは思う。

「サプライズ」という言葉を聞き夫が主犯だと確信して殺した訳だけど、友人である黒人の警官は一部始終を耳にしていたのだから少しは疑うはず。
それをあっさりと「自殺」と認めた所に、友人として彼女が夫婦生活の中どれだけ夫から虐げられ奴隷扱いされていたのかを思い浮かべた上で見て見ぬふりをしたんだろうと俺はそう解釈。
だって証拠となる例のスーツも目にしてたし。

見えない者に対して怯え、何も無い所に向かって反撃する。
この視覚的な恐怖を植え付けた演出は面白い。

死んだはずの夫が傍に居る事を訴えかけても、誰にも信じて貰えないのもヒロインにとっては孤独感に苛まれて心細かっただろう。
他人から精神異常だと思われて、それ専門の病院施設に強制的入院させられた事はある意味彼女にとって転機だったかもしれない。
外出も出来ず常に夫の影に怯え、身も心も弱り切っていた女が、恐怖と孤独を得た延長で悪魔の笑みを浮かべるサイコパスとなる。
人の怖さよりも、何かの「切っ掛け」で人間性がガラリと変わる方が印象的に強く怖いと残る。
その辺を表情を以って巧みに出し切ったエリザベス・モスの演技力が素晴らしい。

荒々しく岸壁に打ち上げられた海波の後にタイトルが静かに現れるアイデアも良き。

評価：★★★☆
２０／１２／３０ＤＶＤ鑑賞（新作）
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レンタル開始日：2020-12-23
メーカー：NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社

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