銀幕大帝α

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今夜、世界からこの恋が消えても

2023年03月18日 17時20分15秒 | 邦画ロマンス

2022年

日本

121分

ロマンス

劇場公開(2022/07/29)

監督:
三木孝浩

『思い、思われ、ふり、ふられ』

主題歌:
ヨルシカ『左右盲』

出演:
道枝駿佑・・・神谷透
福本莉子・・・日野真織
古川琴音・・・綿矢泉

松本穂香・・・神谷早苗
野間口徹・・・日野浩司

水野真紀・・・日野敬子
萩原聖人・・・神谷幸彦

<ストーリー>

嘘の告白をきっかけに、クラスメートの日野真織とつき合うことになった神谷透。しかし、彼女は眠りにつくと記憶を失ってしまう前向性健忘を患っていた。

消さなきゃいけなかったのは
君と過ごした一年だった。

―感想―

【日本映画 ロマンス 病気 泣ける】で検索したら、直ぐにタイトルが出てきそうな内容ではある。

ベタと言っちゃそうなんだけども、話の運び方が凄く丁寧で、しかも出てくる登場人物全員が「好い人」ばかりだから、観る側も純粋な気持ちで行く末を確認する事が出来るんだな。

ヒロインの秘密を家族以外で唯一知らされていた友人、綿矢泉役の古川琴音がある意味中立的な立場で物語を動かしているのだが、本当に喜怒哀楽の演技が抜群に達者で、彼女からは何度も涙腺緩まされる一歩手前の感情の揺さぶりというものを与えられました。

初めのデッサンのシーンが、まさかああいう形で、最後へと結びつくとはねえ。

悲劇に直結する急展開には驚かされたけど、繋ぎ方というか構成の上手さには感心させられたし、それが起きた事での思わぬ哀しみ、それ以上の皆の優しさには素直に胸の内で泣かされました。

恋愛系映画を撮らせたら一定の水準を保った温かみある映像を提供してくれる三木孝浩監督なだけに、本作も又「感動と同時に人々の気遣いが鑑賞者の心を優しく包み込ませてくれる」作品になっていたと思う。

俺としてはこういう意図せず幾つもの不幸を経験しながらも周りからの支えによって前向きに歩き出す物語に堪らなく弱いんだよ、誰も悪者にならない所も印象的にとても良い。

決して離れる事がない強い愛、例え傍に居なくとも忘れることも無くなった深い愛、そして生きる事への楽しさを教えてくれた多くの思い出と共に新たな時間が動き出す、エンドロールが流れ出す。

多少の寂しさは残るが纏まり方に厭らしさが無く、気持ちよく観終えれる好品。

今作の可愛い女優図鑑

ヒロインを演じた福本莉子ちゃん。

なんとなく浜辺美波ちゃんが演じたキャラクターに通じるピュアさを彼女からも感じて、絶対に嫌いにはならない少女を明るく好演。

「3つ目の約束・・・破っても良い?」

「僕はもう破っているよ」

ここのシーン、素敵。

評価:★★★★

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メーカー: KADOKAWA

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