2023年
日本
119分
ロマンス/ファンタジー/SF
劇場公開(2023/07/07)
監督:
山下敦弘
『もらとりあむタマ子』
原作:
チェン・ユーシュン(映画「1秒先の彼女」)
脚本:
宮藤官九郎
オリジナル脚本:
チェン・ユーシュン
出演:
岡田将生・・・ハジメ(皇一)
清原果耶・・・レイカ(長宗我部麗華)
福室莉音・・・桜子
片山友希・・・皇舞
しみけん・・・ミツル
笑福亭笑瓶・・・笑福亭笑瓶(DJ)/写真屋の店主
松本妃代・・・エミリ
伊勢志摩・・・小沢
柊木陽太・・・ハジメ(幼少期)
加藤柚凪・・・レイカ(幼少期)
羽野晶紀・・・皇清美
加藤雅也・・・皇平兵衛
荒川良々・・・ミクルベ(釈迦牟尼仏憲)
<ストーリー>
ハジメは京都の生まれで、いつも人よりワンテンポ早い。レイカも京都の生まれで、いつも人よりワンテンポ遅い。ある日、バスに追突した高校生を看護するハジメの姿を見て、レイカは既視感を覚え…。
タイミングなんて いつも合わない
―感想―
本編にはAパートとBパートがあって、Aパートは岡田将生演じるハジメの視点で描かれ、Bパートが清原果耶演じるレイカの視点で描かれている。
そのAパートにはハジメ自身に記憶がない空白の1日があり、それが一体何なのかをBパートで紐解いていくという訳。
この伏線の回収の仕方が絶妙に上手い。
ハジメが知り得てない1日の間に、そういう事があったのか、と。
岡田将生が主人公を、ではなく実は本当の主役こそが女優・清原果耶なんじゃないかなて俺は思った。
バスの運転手も「動ける」人の1人で、演じたのが荒川良々てのはキャスティング的にピッタリ。
彼が持つイメージてのは温厚で言動全てがのんびりとしたもので、そのままを役に反映している為、レイカのちょっとしたわがままに付き合わされる赤の他人としては人物的に文句なく、現に彼も何一つ不満を言わず、言われるがままにレイカの希望に応えてくれるんよね。
レイカとしてはハジメこそが運命の人なんだけど、奇跡を起こす一日の中での運命の出会いとなる人物はバスの運転手=荒川良々で間違いないだろうなあ。
仮にこの運転手が、性格悪い奴だったら奇跡どころか何も発展しないまま通常に戻っていただろうし。
路上ライブしていた女に惚れるも弄ばされていた事実は知らないまま、けどレイカと幼少の頃から文通していた事だけは思い出す。
ラストでレイカの身に起きる出来事にはヒヤッとはさせられたが、約1年開けて、ハジメの転勤先となった(文通用に使っている私書箱がある)郵便局にレイカは姿を現す。
決して、今までに起きた色々な事はハジメには話さず、そっと何時もの手紙と、空白の1日の中で頼まれた「パピコ」を手渡して「なんで父との最後の約束事となった「パピコ」を?それよりも君に又会えて嬉しいよ」そういう本心から生まれた喜びが笑顔と笑いにと変わるエンディングが素敵だ。
元は台湾の作品がオリジナルで、それをクドカンが脚色させてのリメイクとなった本作。
そのオリジナルは未見なので、比較は出来ないし、どういう形にクドカンは変えたのかも分かり得ないが、心がほんのりと温かくなる内容ではあった。
出来の良さを考えればリメイク作品としては成功の部類には入るでしょう。
そう思うと、オリジナルも似た様な良い話なんだろうね~。
今作の清原果耶ちゃん図鑑
誰も傷つけない優しさ、のんびり屋さんだけど思い遣りは忘れない、そして静かに好きとなった彼を見守る姿勢、レイカという人として出来過ぎた感のある女性を等身大で演じていて好感。
リアルにこういう女の子、居ないものかねえ、俺、秒で好きになる自信あるぞ。
評価:★★★☆
24/01/06DVD鑑賞(新作)
レンタル開始日: 2023-12-22
メーカー: TCエンタテインメント
関連作:
『1秒先の彼女(2020)』(オリジナル)
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