銀幕大帝α

切り株推奨映画感想ブログにつきグロ画像注意。
御蔭様で16周年。4500作品レヴュー突破。御訪問有難う御座います♪

フルリベンジ

2016年02月16日 12時15分00秒 | 洋画サスペンス
HIDDEN IN THE WOODS
2014年
アメリカ/フランス
95分
アクション/サスペンス
劇場公開(2016/01/02)



監督:
パトリシオ・ヴァラダレス
製作総指揮:
マイケル・ビーン
パトリシオ・ヴァラダレス

オリジナル脚本:
パトリシオ・ヴァラダレス
編集:
パトリシオ・ヴァラダレス
出演:
マイケル・ビーン
ジャニーン・カスパー
エレクトラ・アヴェラン
クリス・ブラウニング
ウィリアム・フォーサイス




<ストーリー>
父親に虐待されて育ったアナとアニーの姉妹。ある日、家にやって来たふたりの警官を惨殺した父親が逮捕されてしまう。姉妹は森の中に逃げ込むが…。

-感想-

いろんな意味で救いようのない映画。
「フルリベンジ」と大層な邦題付けている割には全く爽快さも痛快さも無い。
そもそも“リベンジ”なんてしていない時点で邦題詐欺。
復讐映画じゃなくて逃亡映画だよ、これ。

あらゆる穴に挿れられ泣き叫ぶ妹。
姉は金の為にチンポをしゃぶりまくる。
息子はまともに言葉も喋れない知的障害者。
そして出てくる男は皆野獣。

まともな人間は姉が万引きしようとして従業員に銃を向けられた時に助けてくれた青年くらいなものか。
まぁこいつも姉妹の居場所を命も懸けずにバラしちゃうヘタレだけどもさ。

実は本当の父親が他に居たというちょっとした衝撃的な真実がラストに明かされるけれども、それを知っても本物も偽者も屑野郎という部分には変わりなし。
これだけ酷い目に遭わされているのに姉妹はちっとも銃の引き金を引かないのな。
最後の対峙シーンなんて絶好のチャンスじゃねぇかよ。
結局姉妹は泣きじゃくってアワアワしているだけで、決着はおっさん同士の撃ち合いで共倒れして終わり。

実際に起きた事件を映画化しているようだけど、はっきり言って胸糞悪くなるだけの陰惨な内容だった。

すっかり老け込んでしまったマイケル・ビーンの完璧に成りきった畜生演技は見物。
間違いなく彼の外道にも程がある全ての行いを観ていたら、最低!最低!と叫びたくもなるだろう。
それだけ役作りをきちんと仕上げてきたという演者としての努力は感じるので、一人の俳優としての演技力の高さそのものには感心はするが、キャラを好きになる事はまずない、とだけは付け足しておきます。
てか、他のキャラにも好感の持てる者はいねぇけどもね。

あんなにも簡単に脱走出来るなんて、どれだけセキュリティの甘い刑務所なんだよ、てツッコミ入れるのと、非常に気になったのは場面によっては音割れが凄く酷い。
まるでハンディカムで声や音を拾ったかのような酷さ。
音声係、ちゃんと仕事しろ。

評価:★★☆
16/02/16DVD鑑賞(新作)
バナーポチお願いします
にほんブログ村
レンタル開始日:2016-02-03
メーカー:アクセスエー
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

監禁/レディ・ベンジェンス

2016年02月15日 20時50分00秒 | 洋画サスペンス
BOUND TO VENGEANCE
2015年
アメリカ
79分
サスペンス/アクション
劇場公開(2016/01/02)



監督:
ホセ・マヌエル・クラビオト
出演:
ティナ・イヴレフ
リチャード・タイソン




<ストーリー>
ある日突然、何者かに監禁されたイブ。6ヵ月の監禁生活の後、わずかな隙を突いて犯人を拘束したイブは、自分以外にも何人もの若い女性がそれぞれ別の家で監禁されていることを知り…。

-感想-

監禁されていた主人公はオープニング開始早々に犯人の隙を突いて脱走します。
この映画が他の監禁復讐ものと違う点は、主人公が犯人に対してリベンジ戦を仕掛けるのではなく、脱走の際に重傷を負わせた犯人と一緒に行動しながら別の場所に監禁されている他の被害者女性を救出しにいくという部分。

犯人と主人公の間では病院に連れて行くという交換条件をしている為に犯人は素直に監禁場所を教えます。
それはそれで良いのですが、正確に場所を教えてくれるのならその監禁場所で女性の姿を確認したら警察に通報して次の場所に行けば良かったんじゃね?とは思ったんだけど、そんな余裕は主人公に無かったのかもね。
第一発見女性、第二発見女性共に親切が台無しになる悲惨な結果を観ると状況把握せぬまま救出を急ぎすぎちゃったなぁと尚更思う訳でして。

今一つはっきりと理解出来なかったのは、主人公の彼氏の存在。
彼が彼女等を犯人に売ったって事なんかい?
展開の途中で犯人は人身売買をしているのが分かるんだけど、彼氏はその多くの女性が監禁されている倉庫を見つけたみたいな経緯を聞かされるのだが、自力でその場所に辿り着いたのか、それとも犯人から教えられて行き一人の女を買ったのか、その辺が私自身には曖昧な形でしか捉える事が出来なかった。
まぁ何にせよ、彼女を裏切った事実だけは明確ではありましたが。
どのような過程で監禁されるまでに至ったのかの詳しい描写が無いのは何故に?
そこはある程度知りたかったかも。

ラストはあれかな。
犯人を家族に引き渡して、主人公は一人で他にも居るであろう監禁されている女性達を正義を持って救いに行こうとしたんだろうけど、一緒に捕まった妹が衰弱死したのをふと歩きながら思い出し、やっぱり奴は許せん!と考えを改め直してぶっ殺しに戻った、という解釈で良いのでしょうかねぇ。

彼氏の件だけ少し分かり難かったんだけど、約80分という短尺な映画だけあって、割かしテンポ良く話は進むし、犯人と主人公との駆け引きみたいなものも緊張感があって楽しくは観れました。
若干うん?と考えてしまうストーリーの流れが無ければもっと良かったんだけど。

犯人の男の顔、誰かに似ているなぁとそこばかり気になり、少しの間画面に集中出来ずにいたのだが、あっ!トム・ベレンジャーだ!パッと浮かんで一人納得してたんだけど、そう思ったのは私だけだろうか(笑)。

評価:★★★
16/02/15DVD鑑賞(新作)
バナーポチお願いします
にほんブログ村
レンタル開始日:2016-02-03
メーカー:ブロードメディア・スタジオ
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブルー・リベンジ

2016年02月14日 17時25分00秒 | 洋画サスペンス
BLUE RUIN
2013年
アメリカ/フランス
91分
サスペンス
劇場公開(2015/02/14)



監督:
ジェレミー・ソルニエ
脚本:
ジェレミー・ソルニエ
撮影:
ジェレミー・ソルニエ
出演:
メイコン・ブレアドワイト
デヴィン・ラトレイベン
エイミー・ハーグリーヴスサム
ケヴィン・コラックテディ
イヴ・プラムクリス



<ストーリー>
ホームレスのドワイトは、ある日、両親を殺した犯人が釈放されることを知る。ショックを受け我を失った彼は、「復讐を果たす」という想いだけを胸にして、たったひとりで犯人の下へ向かう。

-感想-

ほぼ会話が無いまま最初の復讐が果たされるまでの冒頭からの20分間で既に凄い。
絶妙な展開には一気に引き込まれてしまった。
これは間違いなく監督自身が書いた脚本の良さと演出の上手さが際立っているという証。

親の敵討ちだけを頭に置いてホームレスとして生きてきたドワイト。
しかしこの男、決して銃の扱いに慣れているとか、屈強な体付きをしているとか、何かしらの取り得がある訳ではなく、ただただ普通の弱々しい人間。
なので何処か頼り無さげな雰囲気は漂わせており、観ている私ですらも冷や冷やとしてしまう部分がありながらも、どうにかこうにかして復讐を遂行していく、この緊張感が良い具合に心臓を刺激し心拍数を上げてくれる。

姉の言葉を受け、一家を全員血祭りに上げるまでは警察には自首しないと決意したドワイト。
また相手も身内が殺された以上、こちらも警察には通報せぬまま全てに片を付ける決断を下す。

復讐と報復が入り乱れた90分、本当に目が離せない面白さがあった。

幾度と無く怪我を負うも、目的を果たすまでは絶対に途中で投げ出さないと、十分に計画を練って終には相手側の家に留守中を狙って忍び込み、銃を構えて帰りをひたすら待ち続ける。
ここでの何時帰ってくるか分からない緊迫した空気も、しっとりと手に汗を滲ませてくれる。
ドワイトと一家。
双方がようやく対峙した時、どのような結末が待っているのか。
怒りに震えている人間に対して話し合いでは事態が収まるはずが無いという悲しき終幕。
居た堪れない気持ちを大きく抱きながらも、見事なサスペンス映画を観れたという嬉しさ、良質なサスペンス映画に出会えた嬉しさの方が大きく勝る、そんな作品でした。

途中でドワイトに力を貸してくれる旧友との一時が唯一の心の安らぎを感じる箇所かもしれない。
急に訪ねてきたドワイトに嫌な顔一つせず、又ピンチ時には正当防衛だと助けてくれたその優しさ。
ハグし合って別れを告げるその瞬間にグッと目頭が熱くなる。
ベン、君は良い奴だ!

評価:★★★☆
16/02/14DVD鑑賞(旧作)
バナーポチお願いします
にほんブログ村
レンタル開始日:2015-07-03
メーカー:トランスフォーマー

オフィシャル・サイト(日本語)
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジョン・カーペンターの 要塞警察

2016年02月13日 09時40分00秒 | 洋画アクション
ASSAULT ON PRECINCT 13/JOHN CARPENTER'S ASSAULT ON PRECINCT 13
1976年
アメリカ
91分
アクション/サスペンス
劇場未公開



監督:
ジョン・カーペンター
『ニューヨーク1997』
脚本:
ジョン・カーペンター
編集:
ジョン・カーペンター
音楽:
ジョン・カーペンター
出演:
オースティン・ストーカーイーサン・ビショップ警部補
ダーウィン・ジョストンナポレオン・ウィルソン
ローリー・ジマーリー
マーティン・ウェストローソン
トニー・バートンウェルズ
ナンシー・ルーミスジュリー
キム・リチャーズキャシー
ヘンリー・ブランドンチェイニー
チャールズ・サイファーズスターカー



<ストーリー>
ギャング団に娘を殺された男が逃げ込んだ先は、移転準備中の警察署。そこに居合わせ籠城することとなった死刑囚、黒人警官、女性職員たちが、銃を手に迫るギャングたちと対決する。

"『要塞警察』 オリジナル予告篇" を YouTube で見る


-感想-

はい、ざんね~ん。
少女を撃ち殺しちゃうシーンがあるから☆1個減点ね。
例え映画の中であっても子供を無惨に殺す描写は個人的にはNGだよ~。

本作は後に同ジョン・カーペンター監督が手掛ける『ニューヨーク1997』の原点とも言われている作品。
囚人が正義の為に戦うというスタイルはこの作品で既に確立され、『ニューヨーク1997』へと引き継がれていっています。

タバコは持っているか?

いかなるピンチ状態でも冷静な男、超カッコイイ。
キザな野郎だからナポレオンと呼ばれているその由縁が会話で判明しながら警部補と囚人との妙な絆を残しつつビシッと爽快に幕を閉じていく、あの流れがまた良いのよ。

ストーリーは本当にシンプルなもので、引越し前の分署に立て篭もった警部補以下3人が、復讐の為に襲撃してきた無数のギャング相手に撃ち合い、殴り合いを繰り返す、この1点のみ。
まるでゾンビの如く流れ込むかのようにあらゆる場所からギャングが侵入してくるのを、腕の立つ3人が必死になって食い止めていく姿に惚れてしまう。
キリッとした眼つきで動揺も慌てもしない女性職員の活躍も大いに光る。

周りの住宅も全て立ち退きしており、分署内の電気を止め電話線も切られ、又死体が出るとギャング達が直ぐにそれらを隠し、何事も無かったかのように見せかける事で、他の警察署に応援要請をさせず、住民やパトロール中の警官には何かが起こっている事を悟らせない、敵としては適正な計画性を持って挑んできているので、完全に3人だけの戦いとなるのには確かな緊張感を与えてくれる。

私が生まれた年にこんなにも優れた傑作をジョン・カーペンター監督が撮っていたなんて、古き良き映画を愛する者としては何とも喜ばしい事だ。

ナポレオンと黒人の囚人ウェルズ、どちらが外に出て警察に知らせに行くかで、コイン投げで決めずじゃんけん勝負に出るのだが、せっせっせーのよいよいよいみたいなあの変なじゃんけんは初めて見たのもあってか吹き出してしまった。

評価:★★★★
16/02/13DVD鑑賞(旧作)
バナーポチお願いします
にほんブログ村
レンタル開始日:2015-11-06
メーカー:TCエンタテインメント

関連作:
『アサルト13 要塞警察(2005)』(リメイク)※個人的評価:★★★☆
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナイトクローラー

2016年02月11日 13時34分00秒 | 洋画サスペンス
NIGHTCRAWLER
2014年
アメリカ
118分
サスペンス/ドラマ
劇場公開(2015/08/22)



監督:
ダン・ギルロイ
製作:
ジェイク・ギレンホール
脚本:
ダン・ギルロイ
出演:
ジェイク・ギレンホールルイス・ブルーム
レネ・ルッソニーナ・ロミナ
リズ・アーメッドリック
ビル・パクストンジョー・ロダー



<ストーリー>
ロサンゼルスに暮らす孤独な中年男ルイス・ブルーム。野心はあるものの定職にも就かず、コソ泥をしてはその日暮らしのしがない日々。そんなある日、偶然遭遇した事故現場で、ビデオカメラ片手に夢中で撮影する男たちを目撃する。彼らはニュース映像専門のパパラッチ、通称“ナイトクローラー”。事件、事故の現場にいち早く駆けつけ、誰よりもショッキングな映像をカメラに収め、それをテレビ局に高く売りつけるのを生業とする連中だ。そんなことが商売になると知り、さっそくビデオカメラと無線傍受器を手に入れると、見よう見まねでナイトクローラーとしての活動を開始するルイスだったが…。(allcinemaより抜粋)

他人(ヒト)の<破滅>の瞬間に、
カメラを持って現れる――


-感想-

~してくれませんか?が人にものを頼む時の態度だろ普通は。
~してやってもいいぜ、だからなこいつは。
誰に対しても常に上から目線が腹立つ。

金の成る木はねぇか~と夜道車を走らせていたコソ泥一人。
偶然事故現場を通り掛り、スクープ映像を狙い局に録画テープを売り付けるパパラッチを目撃。
ピッカーン閃いた!
これぞ俺の天職だぁ!!

安物のビデオカメラと無線傍受器を買い、研修生としてナビゲーター役の青年も雇い(ほぼタダ働き)、同業者の誰よりも現場に駆け付け過激なスクープ映像を次々と撮り、手を組んだTV局に売り付けて徐々にリッチな生活を手に入れていく。
時にはライバル同業者に先を越されて地団太踏む事もあったが、そんな場合はそいつの車に細工をして事故を起こさせて、バッチリ死に掛けの顔をカメラで撮って仕返ししてやったぜ!!
っしゃ!いよいよこれからが俺の本気のターンだ!
狙ってやんよ、大スクープをな!!

現場まで向かうのに車を猛スピードで毎回走らせているけれど、スピード違反で捕まらないのが不思議でならねぇ。
パトロールしている警官いねぇのかよ。
まぁいいや。

んで、こいつ成り上がる前からイカサマ的な汚い手を使いまくっていたが(そういう事に関しては頭が相当に切れるんだろうな)、それが本領発揮されるのが後半での麻薬絡みの大富豪殺人事件。
計算し尽くされた犯人逃亡から犯人射殺までの全ての撮影経緯を観て、こいつは屑の上を行く超絶屑野郎だわ、と断言。

図に乗ったこいつの鼻っ面を誰か圧し折ってギャフンと言わせてくれねぇかなぁ。
そんなオチを期待抱いて待ってたんだけど、ふんぞり返ったままで終わっちまった。

なんだろうこのモヤモヤ感は。
この気持ち、何かの映画でも味わった記憶が・・・。
あ~あれだ、『ゴーン・ガール』を鑑賞したあの時と一緒だわ。

私はね腹黒い人間が天罰も受けずにのほほん生き続ける映画、大嫌いなんよ。
この映画もそういう意味では正に屑が肩で風を切りながら歩く姿を映したサクセスストーリーだったもんで、あのニヤニヤした面を見る度に反吐が出る程の苛々さだけが積もり、素直に面白かったとは思えない稀な一人となってしまいました。
絶賛の嵐が吹きまくっている中で悪いが、あいつもこいつも金と視聴率の為に横暴的な手段を取る行為に人としての道徳が欠けているのもあってか、ムカつき度もMAX。

けども、悔しいかな、仮にもし私がこいつと同じパパラッチになったとしたら似た様な行動を起こすんだろうなぁと、その辺の自分の性格に嘘は付けない所を記事の最後に付け加えておきつつも、それでもやっぱり爽快さ痛快さが得られないまま嫌な余韻に浸った気持ちで観終えた事を優先して、駄作認定。
別にいいだろ、一人くらい私みたいな感想や評価を持つ映画ファンがいてもよ。

評価:(但し目を一時も離させないストーリー構成の巧さはある)
16/02/11DVD鑑賞(新作)
バナーポチお願いします
にほんブログ村
レンタル開始日:2016-02-03
メーカー:カルチュア・パブリッシャーズ

オフィシャル・サイト(日本語)
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする