
ソニーは2007年9月10日、8月20日からティザーサイトで発売を予告していた「サウンドエンターテインメントプレーヤー“Rolly”(ローリー)」(型名はSEP-10BT)の全容を明らかにした。
Rollyは、パソコンから転送した音楽に合わせて回転したり、光ったりする卵型の音楽プレーヤーで、Bluetooth搭載の携帯電話などから音楽を受けてアクティブスピーカーとしても使える。音楽に合わせて動く様子は、同社の犬型ロボット「アイボ」を思わせる。ティザーサイトの公開時は、アップルの携帯音楽プレーヤー「iPod」に対抗するための新製品ではないか、などの憶測が飛びかったが、Rollyは、iPodとはまったく性格の違う製品であった。
予想実売価格は4万円前後で、9月29日から発売する(ニュース記事はこちら)。同日には東京都内で報道陣向けのRolly体験イベントが模様された。
Rollyは、幅10.4×奥行き6.5×高さ6.5cmの卵型のきょう体で、重さは約300g。白くて卵型の見た目で手にもってみると、ズッシリと重みがある。
Rollyは、コンポや音楽プレーヤーが備える液晶ディスプレイや再生/停止、ボリューム調整専用のボタンを備えない。本体を動かす本体左右の「ホイール」と呼ばれるゴム製の車輪部分を回転させることで、曲送りや曲戻し、ボリュームの調整ができる。シャッフル再生は、Rollyを手に持って、文字通り上下に数回振ると始まるという、直感的な操作を実現している。
Rollyの動きと光は、「Motion(モーション)」と呼ばれ、付属ソフトの「Motion Editor」で作成できる。左右に1つずつ搭載する「アーム」「ホイール」、そしてスピーカーを内蔵している「ショルダー」の6カ所の可動部と、ショルダー部分のLED「サイドランプ」の色がカスタマイズでき、曲に合わせてそれぞれを細かく設定できる。自分で作ったモーションは、ほかのユーザーとネットワーク経由で共有することも可能だ。モーション作りは、慣れとセンスが要求されるが、ほかのユーザーと共有することで、いろいろな音楽をモーションと一緒に楽しめるようになる。ただ、音楽ファイルは自分で用意しなければならない。
同社広報によると、Rollyには「アイボのエンジニアが開発に携わっている」ということで、モーター制御など動きの部分についてはアイボのDNAを受け継いでいると言える。音楽部分は「ウォークマン」などを手がける、オーディオ事業部が担当。メインターゲットは20代、30代のガジェット好きの男性を想定する。「操作が直感的で簡単。気軽にいい音楽をどこでも楽しめるので、女性にも使ってもらいたい」(同社広報)という。