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日本言語2

2017-12-16 | 国語と日本語
ソシュールのラングは言語であるから、抽象された概念になる。パロールは言であるから、その音声をもって用済みとなる。


ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
ランガージュ
langage

ソシュールの用語。彼は,人間のもつ普遍的な言語能力,シンボル活動をランガージュ (言葉) と呼び,これをその社会的側面であるラング (言語) と個人的側面であるパロール (言行為) とに分けた。ラングは社会制度でありパロールの条件であるが,歴史的にはパロールによってラングが変革されることもある。のちに A.マルティネは,ラングを「コード」,パロールを「メッセージ」の概念に代えた。


ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
パロール
parole

パロールについていえば,
(1) 「個人的」という概念が,個人の発話とか,ラングの個人的使用といった,そのなかに社会習慣的特徴を含んだ意味での「個人的」なのか,社会に対立するばらばらな意味の「個人的」なのか,
(2) これと関連して,単語はラングに属するが,文はどちらに属すると考えているのか,
(3) 「遂行的」という言葉はほぼ発話にあたる面をさしているようであるが,了解活動は含まれないのか,などの問題がある。


言語と言
言語活動を言葉ととらえると、日本語を言語学の概念で、ソシュールの用語をあてはめることができる。すでに翻訳をもって、パロールを言、ラングを言語とする。ソシュールはラングをランガージュ......



言語活動を言葉ととらえると、日本語を言語学の概念で、ソシュールの用語をあてはめることができる。すでに翻訳をもって、パロールを言、ラングを言語とする。ソシュールはラングをランガージュとして位置付けて、その体系また構造を議論したのであるから、その言語活動をどうとらえたかは、日本語に即して考え直すことになる。ランガージュは言語活動であるとして、言語、言であるなら、言葉を話すこと、使うことは、言うことと語ることであって、その実際には、臨時、一回性においてのことの一つ、一つである。日本語はそれを記録する手段を持たなかったので、漢字を入れて、表記しようとする。日本語の意識における表記は、その行動については、その時において、いわば書記言語を手にいれて文字である言葉と日本語を当てる作業であった。表記行動としての段階より前の、書記行動のための文字学習にあった。そこで、ことは言、事であることとしてとらえることになる。口に出していった言葉と目の前の事実か、それを記憶して経験とする事である。したがって、その事には言葉をとらえようとする、言に対する言語を経験と知識に加えていくことになる。言葉が言語活動であることは、話すこと書くことを通して、考えることをすることになるので、その言葉を抽象化する作用をもって言語とするのである。そしてまず言葉に迎えられたのは読むことである漢字であり、それをいかに発音するかという聞くことであったのである。その時代における日本語を方処において聞き分けることは困難があったであろうから、文字を通しての読みによる言葉は共通の理解を得る手段となって、その聞き分けによる音韻が日本語の発音となって伝播して、それに伴っての日本語読みが確立していくことになる。



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