曖昧について、その語の意味から、日本人があいまいではないことを述べたことがある。日本語のあいまいは、曖昧という漢語を用いて曖昧模糊などと表現してきている。そのあいまいには、かなもじで書くと、意味内容を、曖昧という漢字表記のむずかしさがあてのことだが、 態度や物事がはっきりしないことをさしている。また、辞書には、怪しくて疑わしい、いかがわしい、というように、ぼんやりしたさまには意味内容がよろしくない。さらには、曖昧の解説に、1つの表現や文字列、項目などが2つ以上の意味にとれることとまでするものがあって、まず取り上げて、英語翻訳の、ambiguityをもつ状態、多義性であるが、ふたつのうちのどちらかを決められないことに曖昧を用いるとする。ここに、日本人の曖昧ともいうべき姿勢に取り違いが起こっている。日本語の返答の、ハイ、そのことが、yesでありながら、結局は、no となる場合もあるコミュニケーション上の現象から、日本人の態度ambiguity、曖昧性という二重性を指摘されてきた。
>修辞における曖昧
修辞において曖昧は2つ以上の意味にとれる表現のことをさす。ウィリアム・エンプソンは『曖昧の七つの型』において書名通り曖昧を以下の7つに分類し、その中に積極的な価値を見いだそうとしニュークリティシズムの先駆となった。なお、彼は同書で曖昧性が生まれる理由をそれによって意味がより直接的に伝えられると思うからではないかと推察している。
語あるいは文の構造が同時に多様に働く場合
2つ以上の意味が融け合い一つの意味になる場合
2つ以上の意味を持つ語の各意味が、ともに適切である場合(すなわち地口)
文章にある2つ以上の意味が、それぞれの意味が他と一致せず複雑な心理を明らかにする場合
その観念が生成過程であるため比喩が正確にあてはまる対象がない場合
文章が類語の反復や矛盾を引き起こし、何も意味していない場合
語の2つの意味が、2つの対立する意味をなし、主体の分裂を示している場合
>修辞における曖昧
修辞において曖昧は2つ以上の意味にとれる表現のことをさす。ウィリアム・エンプソンは『曖昧の七つの型』において書名通り曖昧を以下の7つに分類し、その中に積極的な価値を見いだそうとしニュークリティシズムの先駆となった。なお、彼は同書で曖昧性が生まれる理由をそれによって意味がより直接的に伝えられると思うからではないかと推察している。
語あるいは文の構造が同時に多様に働く場合
2つ以上の意味が融け合い一つの意味になる場合
2つ以上の意味を持つ語の各意味が、ともに適切である場合(すなわち地口)
文章にある2つ以上の意味が、それぞれの意味が他と一致せず複雑な心理を明らかにする場合
その観念が生成過程であるため比喩が正確にあてはまる対象がない場合
文章が類語の反復や矛盾を引き起こし、何も意味していない場合
語の2つの意味が、2つの対立する意味をなし、主体の分裂を示している場合