国語に漢語、和語、外来語を挙げる。語彙を構成する、出自による分類である。国語語彙であるが、くわえて混種語をとらえている。国語の漢語には中国語由来、それは古代の漢語の影響によるものである、その語とその中でも日本で通用する漢字の語となるものがあって、古代漢語という言い方には中国語であるものとそれが日本語化したものとに分けられる。
国語の外来語では多くカタカナ表記されるようになってしまったものの中には漢語と日本語のような関係になるものがある。つまりカタカナ表記には原語の用法と違って日本語の使い方になってしまっている。それを避けてカタカナをもとのスペルを書き表すような用法もある。ことばと発音の関係で原語の意味と発音が保たれているから、注意を惹く。
国語における漢語、外来語は時期と時代の違いがあって日本語に移入した借用語である。漢語はもとの発音がすべて日本語発音になって中でも字音語と言われるようなものになると漢字発音でありながら語の由来が定かでなくなる。漢語にも中国語のまま、それも時代を反映してか現代中国語とは似つかぬ言葉となっている、香港をホンコンと発音する。
外来語、外国語となると充て字をする語から始まってその原語による異なりをすべて日本語発音に変えてしまっているので、漢語とその状況は変わらないのである。そうすると漢語外来語、外国語を国語でとらえることができるのは和語をわざわざ国語というような見方であるので、国語と言えば語彙の構成で何を指すものか。ひとくくりの国語発音の語である。
日本語は国語、古代漢語、中世欧州からの渡来語、そして18世紀以降の英米語とその構成を見ることになる。そうすれば古代朝鮮半島の語、サンスクリットに見る漢訳仏典語と、まだほかにも上げることができる語彙を持つ。