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168 日をよる、日和

2013-06-28 | 日本語新百科
日本語誤百科 26 ページ  最悪のロケ日和 を、例題にしている。

ひもとく 日本「誤」百科 というコラムに、日本語新百科をこしらえようとして、日本語はどうなっているかと、日本語百科を書いてしまいました。コラムの著者には解説を簡潔に書いていくという制約があるでしょう。ご苦労を思いつつ、このようなブログを書くきっかけをくださって感謝いたします。

 26  最悪のロケ日より を、例題にしている。
最悪のロケ日和好い天気なのか、悪い天気なのか、それをまたさし示すかどうか。この言い方だけではわからない。

日和は、日和見という語もあり、日和を見る、日和をうかがうのように使うことができる。

日和そのものは船を出すのに都合のよい天候ということで、海が凪いだ状態を指したものだろう。晴天だけとは限らないが、そこから、日をよる と言って、文字づかいを、和とあてたものだろう。

古くに、日和 として、にわ と訓じているので、早くから文字づかいと意味を合わせて用いていたのだろう。表題の文脈を、ロケ日和が最悪になったと読むこともできる。ロケにふさわしい日和を選ぶことができなかった、というような、巡り会わせをンげいているのかもしれない。

小春日和、行楽日和など、用法をよい天候に使うのはそれなりの日のありようをうまくとらえている。
俗に、大安で日和もよく、などと言ったりすることがある。


提供元:「デジタル大辞泉」
ひ‐より【日‐和】
1 空模様。天気。「―をうかがう」
2 晴れたよい天気。晴天。また、なにかをするのに、ちょうどよい天気。「待てば海路の―あり」「小春―」「行楽―」
3 物事の成り行き。雲行き。形勢。「―を見る」
4 「日和下駄」の略。
ひよりげた【日和下駄】
歯の低い差し歯下駄。主に晴天の日に履く。
ひよりみ【日和見】
1 有利なほうにつこうと、形勢をうかがうこと。
2 空模様を見ること。また、その役の人。
「夢もむすばずありしに、―に起こされ」〈浮・一代男・三〉
ひよりみかんせん【日和見感染】
抵抗力が弱まったため、普通は病原性を示さない菌による感染が起こること。
ひよりみしゅぎ【日和見主義】
自分に都合のよいほうへつこうと、形勢をうかがう態度をとること。機会主義。オポチュニズム。
ひよりもうし【日和申し】
⇒天気祭り
ひよりやま【日和山】
江戸時代、船乗りが出帆の適否を判断するため、日和見に利用した港付近の小山。




大辞林 第三版の解説
にわ【日和】
〔万葉集の「にはよくあらし」を日の和(な)いだことと解して当てた字〕
穏やかな海面。穏やかな天気。 「 -うちつづきて浪風なほ静なれば/読本・弓張月 後」

ひより【日和】
①天候。天気。空模様。 「よい-」
②晴れていること。天気のいいこと。 「秋-」 「小春-」
③その事をするのに都合のよい天候。 「野球-」 「運動会-」
④「日和下駄」の略。
⑤海上の空模様。海路の天候。 「風もなみ-よくとも郭公なくとまりをば出でじとぞ思ふ/為忠百首 木工頭」
⑥船の航行によい天候。船出によい天候。 「明日は-と出づる舟人/新撰六帖 3」


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