そうだったんだ!日本語 正書法のない日本語 今野真二著 岩波書店 2013年4月24日 シリーズで全10冊あるそうだ。この著者には、消された漱石 明治の日本語の探し方 という大部な書目がある。ほかに岩波新書に、百年前の日本語 というのがあって、いろいろだ。正書法について、序章によれば、orthography を説明して、正しく書く方式=正しい書き方 としている。語を単位とした正しい書き方であること、上手な書き方を意味していないこと、言語を特定していること、誤りの書き方を見て一つしかない正しい書き方であること標準的表記が確立している日本語、などなどと、いろいろと、説明が続くのであるけれど、正書法とは何かを書きだしていながら、書き方に選択肢がある、とかなんとか、わからなくなってしまって、表記論でさらにわからなくしてしまっている。
正書法がないから書き方に選択肢があっていろいろと書き分けると言うのなら、それだけのことだから、この先何を議論しているか。そうだったんだ!というように、感心するか、寒心に堪えないか、歓心を買うだけのタイトルだったのか、いずれにしても関心がなくなりそうだ。綴字法、正字法、オーソグラフィー、この訳語をカタカナで書くのはそれなりに定義が必要だからだが、orthographyの訳語、正字法ともいう、語の正しい書き表し方、つまり音声言語を文字言語にうつしかえるための、社会的規範として認定されている決まりをいう、ニッポニカ、正書法の項目、にあるように、社会的規範がかかわる。正書法の捉え方で、ずいぶんと議論が変わる。
買ってはみたものの……。
正書法がないから書き方に選択肢があっていろいろと書き分けると言うのなら、それだけのことだから、この先何を議論しているか。そうだったんだ!というように、感心するか、寒心に堪えないか、歓心を買うだけのタイトルだったのか、いずれにしても関心がなくなりそうだ。綴字法、正字法、オーソグラフィー、この訳語をカタカナで書くのはそれなりに定義が必要だからだが、orthographyの訳語、正字法ともいう、語の正しい書き表し方、つまり音声言語を文字言語にうつしかえるための、社会的規範として認定されている決まりをいう、ニッポニカ、正書法の項目、にあるように、社会的規範がかかわる。正書法の捉え方で、ずいぶんと議論が変わる。
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