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本当に全部、必要なのか

私は、娘が中学受験を終えたとき発した言葉を今でも、よく思い出します。

入試が終わって迎えに行くと、本人はニコニコしてVサインを出していました。

「なに、できたの?」
「ううん、場合の数が出なかったの。」

彼女はどういうわけか場合の数が得意ではありませんでした。まあ、場合の数は検算ができない、というのがあるので確かにやりにくい分野ではあるでしょう。

それが出なかった。

いろいろ準備していたけれど、

「結局出なかった」

というテーマを、多くの受験生は経験しているのです。

で、実際に学校別傾向を調べていくと、出そうにない、というテーマは案外あるものです。

しかし組み分けテストはそういうわけにはいきません。毎週、毎週勉強する内容をチェックするわけですから、「すべて出る」のです。

でも入試には出ないものがある。そして、ここが大事ですが、「すべてをやるのは大変なので」優先順位をつけた方が効率的ではないか、ということになってくるのです。

私が

基礎を優先し、応用の枝葉は「学校別傾向」で伸ばす

という学習法を勧めているのは、そのためなのです。

実際に中学受験の範囲は公立中学でいえば中2まで含まれます。だから小学校の勉強をやっていれば、中学受験は大丈夫、にならない。みなさんが中学受験専門の塾に行かれるのはこのためです。

しかも最近はそのスピードがあがりつつある。小5までに全部の範囲を終えて・・・は、できる子とできない子がはっきり分かれます。

以前、「小5の壁」という言葉を聞いたことがあります。これは4年生まではやさしかったのに、5年生になったら難しくなってついていけなくなった、ということなのですが、今後のカリキュラムによっては小4の壁になってしまうかもしれない。

しかし、山に登る道はいろいろあるし、結局、入試で合格点をとればいいのです。

その意味で、私はやり方を考えないといけない場合があるだろうと思います。そろそろ新学年の塾の生活になれた頃でしょう。

すべてやらなくてもいい

と思って、もう一度勉強を組み立てなおしてみたら、少しは気持ちが楽になるのではないかと思います。

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