孫娘は小耳症

孫娘(2021年4月生まれ)は左耳小耳症で両耳難聴です。
頼りない娘を支えつつ孫娘の成長を見守ります。

「一件落着感」が得られない

2025-01-21 08:13:12 | 3歳半から

幼稚園見学を申し込むとき、電話口ではよけいなことを言わないに限ります。

たとえば「あのー、おとなは何人まで付きそっていいですか?」などと。

 

当日はとにかく3人で行ってしまいます。

両親のほかに祖母まで来ているのを見て、受け付けの人は「えっ」という顔をしますが、まさか帰ってくれとは言えません。

「すみません、おおぜいで押しかけて」とていねいに挨拶すると、「大丈夫ですよ」と笑顔で受け入れてくれます。

 

もうひとつ、難聴のことも電話では伝えません。

面倒がられて「門前払い」などされてはたまりません。

(一度目の幼稚園選びのとき、苦い経験があります。)

じっさいにマメを見てもらうところまでは、何としてもたどり着かねば。

 

当日、まっ先に難聴のことを伝えます。

ハキハキと名前や年齢を伝えるマメのかしこげなようすで、園側はひと安心。

入園を渋られるようなことはまったくありません。

 

さて、4園を2園にしぼりこんだところまでは前記事でお伝えしました。

その後、B園とD園を細かくくらべた結果、D園に軍配が上がりました。

 

「これで決まりだね」という感じになり、めでたしめでたし。

パパママはホッと顔を見合わせています。

 

と・こ・ろ・が。

わたしには「一件落着感」がありません。

 

ほんとうにD園でいいの?

やっぱりB園の方がいいのでは?

D園の**なところが引っかかるけど大丈夫?

その確認のため、もう一度D園に見学をお願いする?

 

あげくに、まったく新たなE園という候補を見つけました。

娘たちの家からは少し遠いけれど、ある魅力を持った園です。

(なぜ今まで考えつかなかったんだろう?)

 

こういったことを娘夫婦にラインで伝えました。

たぶん、ふたりであきれ返ったことと思います。

「お母さんほんとにしつこいんだよ、いい加減にしてほしいよね」などと。

 

しばらくして婿さんから返信がありました。

*D園が第一希望です

*B園に未練はありません

*E園のことは想定外だったので、見学してもいいかなとは思います

*見学した上でD園かE園に決めます

 

というわけで、今週中にE園を見学することになりそうです。

 

何だか疲れ果てました。

「今回の幼稚園選びがマメの人生を左右するかも」的な不安感で、心が休まりません。

大丈夫か、わたし?

メンタルが変になってるのかも。


三たびの幼稚園選び

2025-01-20 12:35:18 | 3歳半から

前の記事でも書いたように、今、幼稚園見学をしています。

3度目の幼稚園選びです。

 

1度目は、転居まえのおととし9月。

満3歳入園のことを人から聞き、次年度入園に向けてあわてて動き始めたのでした。

 

2度目は、転居直後の昨年4月。

4月誕生日で3歳になるマメは、翌5月以降いつでも入園できる。

なので、1度目にくらべてやや気持が急いていました。

 

けっきょく、1度目も2度目も、最初に足を運んだ園に決定しました。

圧倒的に心を惹かれるものがあったのです。

「運命のみちびき」みたいなものを感じました。

 

さて、3度目となる今回。

この4月には何としても、年少児入園しなければなりません。

時間がなくてあせります。

さらに今回は、「ここだ!」という決め手的ビビビ感がないのがつらいです。

ビビビ感の助けなしで、きちんと見きわめなくてはなりません。

大丈夫かな...。

 

年末から年明けにかけて、4園(A園〜D園)見学しました。

A園とB園は、年少から年長まで各学年ひとクラス編成の小規模園です。(全園児60〜70人くらい。)

C園とD園は、各学年ふたクラス編成。(全園児120〜150人くらい。)

 

A園は早々に候補から脱落。

随所に「やる気のなさ」が目立ちます。

見学時の案内がおざなりだし、園庭の遊具にサビが浮くなどメンテナンスが行き届いていません。

先生たちの質もイマイチ。

思うに、少子化による経営難で、すっかり後ろ向きになっているようです。

 

それに引き換え、B園はこじんまりと明るく、ひじょうに好感が持てました。

 

C園は近隣の評判が良く口コミも高評価。

じっさいにも期待通りの好印象だったのですが...。

*年少児クラスに担任がひとり

*長期休業期間の預かり保育をしていない

の2点が大きなマイナスポイントでした。

 

D園はおおむね好印象。

園長先生の見学案内がとてもていねいでした。

少子化の逆風に「園をあげて前向きに取り組むぞ」的なガッツが感じられて良かったです。

 

というわけで、B園とD園が候補に残りました。

(次記事につづきます)

 

 

 

 

 


「マメちゃんおとなになったら」

2025-01-18 19:44:08 | 3歳半から

マメの4日まえの発言を思い出して、胸苦しさを感じています。

その発言を誘発したのは、わたしのデリカシーに欠けた言動でした。

それを思うと一層つらさが増します。

 

 

<場面1> あらたな転院先K病院に、初診予約の電話をしたとき

 

娘一家が泊まりに来ていました。

昼食後、みんなでソファでダラダラしていました。

「病院の予約、早くしたほうがいいね」と電話をかけるわたしに、マメが注目します。

「ばあば、誰に電話するの?」と興味しんしん。

サービスのつもりで、通話をスピーカーホンにしました。

 

予約受付のひとに、マメの状況をくわしく説明します。

*左耳小耳症で、左耳の聴力は期待できないこと

*右耳にも中等度難聴があるが、補聴器装用で30デシベルくらい聞こえること

*ことばの発達はとても順調であること

 

やたらハキハキと説明して電話を切ったとき...。

「ん?」という「しまった感」がありました。

もう3歳半を過ぎて、おとなの話がほぼわかるマメ。

そんなマメの前で、マメの耳や聴力について、あまりにストレートに話しすぎたのでは?

マメに対して礼儀を欠いていたのでは?

マメもイヤだったのでは?

 

 

<場面2> その1週間後、幼稚園見学のとき

 

園長先生に、マメの難聴のことを伝えます。

補聴器装用の右耳を見せます。

左側は、少し髪をたくし上げて小さい耳を見せます。

 

これって、マメにしたらいやな感じよね。

 

 

この日の見学で、マメはほかの子どもたちの耳をしっかり見たのでしょう。

家に帰ってしばらくして、ある言葉がマメの口からひょいと飛び出してきたのです。

「マメちゃんおとなになったら、補聴器しなくても聞こえるようになる?」

 

じつにさりげない発言でした。

ねえねえと問い詰める感じでなく。

だから、誰も答えないままほかの会話にまぎれても、とくに違和感はなかった。

 

でも。

苦しかったです。

いつかは来る質問とわかっていたのに、まだ心の準備ができていなかった。

 

次の日、マメがいないときに、婿さんに聞いてみました。

「きのうのマメの質問、聞いてた?」

「はい」と言って、ほんのり微笑む婿さん。

その笑顔を見て、心が温かくなりました。

 

あのときもこのひとは、こんな笑顔を見せていたっけ。

2021年4月。

生後5日目に娘だけ一足先に退院ということになって、その際初めて小耳症のことを告げられたのでした。

その日、婿さんは夜のうちに自宅に帰るつもりだったのですが、

「**ちゃん(娘)が泣くので、朝まで一緒にいようと思います。早朝5時ごろ出発します」と言って、ほんのりと微笑みました。

 

そのときと同じ笑顔なのです。

ああ大丈夫、きっとこのひとがちゃんと守ってくれる。

と思わせる表情なのです。

 

娘一家が引き上げて3日。

マメのことばかり考えています。

耳のことで不安を感じている(であろう)、小さいマメのことを。

 

マメちゃーん。

恋しいよー。

会いたいよー。

 

 

 

 

 

 

 

 


透明人間が見えるようになって 続き

2025-01-16 14:05:57 | 3歳半から

婿さんが休職状態で家にいたあいだ、娘一家はとても楽しく過ごしていたと思います。

(とくに、転職のメドが立ってからは。)

最初は「パパが毎日家にいる」ことに戸惑っていたマメも、しだいにその恩恵を大享受するようになりました。

マメはパパが大好きなのです。

だって、とにかくやさしくて、とにかく遊ばせ上手なパパですから。

 

娘も、日中ひとりでマメの相手をするしんどさから開放されて、気持ちが楽になったようです。

 

ただ...。

この状況...。

 

いっぽうに超魅力的なパパがいて、

いっぽうにあまり魅力のないママがいる。

 

あるとき(うちに来ているとき)、マメを連れて出かける用事(A)ができたようです。

用事の内容的に、ママが連れて行ったほうが良さそう。

それに、そのあいだにパパは別の用事(B)をすませたいようだし。

 

ところが、マメは「パパと行く」と言って聞きません。

どうするのかと見ていると、娘の出した案は

<用事(A) も用事(B) も3人で行く>というものでした。

婿さんは一瞬「えっ」という顔をしたものの、すぐに笑顔になってOK。

(察するに、こんなことが日常的にたびたび起こっているようです。)

 

「んもー、**くんて、こどもがふたりいるような感じだよね」と茶化したけど...。

あとで考えると、娘のことが不憫に思えてきました。

 

「選ばれない悲哀」をいつも感じているはずなのに、それを口に出したりはしない娘。

「マメちゃんマメちゃん」と、心底マメを可愛がっている娘。

尊い(たっとい)なあ。

 

急用でパパがひと晩留守にしたとき、透明だったママが、とつぜんマメにも見えてきたようです。

ママとたくさんおしゃべりして

ママにたくさん甘えていました。

 

そうそう、ここ数ヶ月、この機会(パパのいないところでマメと過ごす)が娘には失われていたのよね。

 

娘の寂しさや悲哀に思いをはせて、久しぶりに、切ないほどの愛情を感じたことでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


透明人間が見えるようになって

2025-01-16 12:53:31 | 3歳半から

先日、娘一家が二泊三日で泊まりに来ました。

いつもの「ただ遊びに来る」という感じでなく、三日とも用事がありました。

二日目の夕方、どうしても急用ができて、婿さんだけ一泊で自宅に戻ることになりました。

(ちなみに、娘たちはまだ社宅に住んでいます。)

 

夕方5時ごろ婿さんを見送って、まず感じたのが

「やったー!今日の晩ごはんは作らなくていいやー!」でした。

朝から何となく風邪気味でだるかった。

それでも、ハヤシライスなど作ろうと準備していたけど...。

 

婿さんがいないなら、たちまちメニューは「卵かけご飯」に変更です。

みんなでおいしく食べました。

 

婿さんの不在でもう一つ感じたことがあります。

「見えなくなっていた人物が見えるようになった」ことです。

その「人物」とは娘です。

 

以前のわたしにとって、娘はいわば世界の中心。

とろくて弱い娘を守るため、つねに最大級の愛情・配慮・サポートを惜しまなかった。

ところが...。

マメが生まれてから、わたしの世界の中心はマメに移りました。

娘は主役の座から転がり落ちたばかりか、主役(マメ)をうまく引き立てられないヘボ脇役として、わたしの不興を買っています。

 

さらにさらに、(この辺でわたしの心は娘への憐れみでいっぱいになりました)、

ここ数ヶ月は、婿さんが準主役級人物として、わたしの関心を集めています。

仕事のこと、住まいのこと。

果たしてうまくいきそうなのか。

今どんな状況なのか。

婿さんとたくさんたくさん話すようになりました。

婿さん相手の会話量が「8」とすると、娘相手のそれはわずか「1〜2」です。

 

娘なんて、目に入ってなかった。

 

わたしがマメとにぎやかに遊んだり、

婿さんと現状についてアレコレ話し合ったりするあいだ

娘はそばでひっそりと座っていた。

 

そんな娘のすがたを思い起こして、しみじみと語りかけました。

「このごろいつも**くんと一緒に来るから、ふたりだけでゆっくり話す機会がなかったね」と。

「うん」とうなづく娘。

「この数ヶ月、**くんのことで不安が大きかったと思うけど、いつも明るくしてて感心したよ」

「うん」とニッコリ。

 

さて、「透明人間が見えるようになった」現象は他の家族にも起こっていたようなので、次記事でお伝えします。