今日は仕事始め、とはいっても月曜日からという方も多いでしょうし、私も今日は顔合わせ程度「こんなんなら休みでも良いだろうに」などと思ってしまいました。(笑)
「バブさん、昼間っから一杯ってのはどうですか?」
「おっ!いいねぇ・・・・・・・いや、今日は止めとこ」
昨晩、日本酒に飽いてきた喉をバーボンで潤しすぎて怒られたばかり、今日飲んで帰ったら何を言われるかわかりません。
今日のところはグッとこらえて帰宅。
せっかく早く帰ってきたので昨晩の予告どおり、マラソン・セッションのまとめ聴きをしました。
録音順に聴こうかとも思ったのですが、そこまでやる必要はないだろうと
「WORKIN'」「STEAMIN'」「RELAXIN'」「COOKIN'」と聴き進み、何故か別アルバム「MILES DAVIS AND THE MODERN JAZZ GIANTS」に収録された「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」を聴き、これを聴いたらその一ヶ月半前に録音されたコロンビアの「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」が聴きたくなって、それを聴いたら「THE NEW MILES DAVIS QUINTET」を聴きたくなって・・・・・
けっきょく、私が所有しているコルトレーンが加わった第一期マイルス・クインテット(1955年10月~57年3月)をほぼ全て聴くはめになってしまいました。
おっと、1955年10月と簡単に書いてしまいましたが、最も古い録音がコロンビアの「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」に残る10月26日なのか、それとも「RARE UNRELEASED BROADCASTS」に収録されていた(このアルバムは私は持っていません。私が持っている「LIVE IN DEN HAAG」に2曲この録音が含まれています。)10月18日の『Basin Street』でのライブ録音なのか、どうもこの収録日は「THE NEW MILES DAVIS QUINTET」の収録日翌日、11月17日だという話もあり定かではありません。
(情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら教えていただきたいのですが)
さらに付け加えると、「AT PEACOCK ALLEY」に収録された音源が、1956年の7月とされていますが、じつは1957 年 2 月 17 日と 23 日だという説もあり、だとすればこれがこの間最後の音源ということになります。
左が「LIVE IN DEN HAAG」 右が「AT PEACOCK ALLEY」
ともかく、そんなことを考えながらも、このクインテットが残した足跡をたどっていくと、コルトレーン好きとしてはじつに興味深いわけです。
たとえばコロンビアの「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」のCDボーナストラック「TWO BASS HIT」のコルトレーンのソロなんか聴くと、当時の評論家じゃありませんが酷評したがる気持ちもわかるようなところがあります。
これがマラソン・セッションの前半、1956年の6月11日の録音を聴いても、とうぜんまだまだなのではありますが、かなりの変貌が聴き取れます。といっても前月録音されたソニー・ロリンズの「TENOR MADNESS」での二人の共演を聴いても明らかなように、酷評を吹き飛ばすまでの実力とはいかず、
もしこの時、コルトレーンがマイルスが当初切望したロリンズに代えられたとしても何ら遜色なく、いや逆に出来の良い演奏だったかもしれません。マイルスの意固地に感謝かな(笑)
しかし、マラソン・セッション後半、10月26日の録音となると、間違いなくコルトレーンの存在が変化しています。ロリンズとは違う、コルトレーンたる演奏。もちろん、このクインテット全体が成熟してきたともいえるわけですが。
今日のように聴き進めば「AT PEACOCK ALLEY」の録音が1956年の7月なのか翌年なのかは、おのずと聴き取れるようにも思えます。
左が「TENOR MADNESS」 右が「MAKIN' WAX」
1957年の3月、コルトレーンとフィリー・ジョー・ジョーンズが外され、同年の7月にソニー・ロリンズ、アート・テイラーを加えて録音された「MAKIN' WAX」のB面3曲をお聴きになってみて下さい。けっきょくはコルトレーンを呼び戻すマイルスの心境が私にはわかるような気がします。
おっ!何だか今日は「ジャズ・ブログ」っぽい感じがしませんか?
たまには、真面目に聴いてみるもんですねぇ(笑)
さて、ということで、今日の一枚は、マラソン・セッション最後の一枚にしました。
私的には、この4枚の中で最も聴くことの少ないアルバムになっています。
STEAMIN' / MILES DAVIS
1956年6月11日[1~4,6], 11月26日[5]録音
MILES DAVIS(tp) JOHN COLTRANE(ts) RED GARLAND(p) PAUL CHAMBERS(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.SURREY WITH THE FRINGE ON TOP
2.SALT PEANUTS
3.SOMETING I DREAMED LAST NIGHT
4.DIANE
5.WELL YOU NEEDN'T
6.WHEN I FALL IN LOVE
追伸、
マラソン・セッション全アルバムの紹介が済みましたので、いちおうまとめておきたいと思います。
W=「WORKIN'」 S=「STEAMIN'」 R=「RELAXIN'」 C=「COOKIN'」
1956年6月11日
W 1.In Your Own Sweet Way
S 2.Diane
W 3.Trane's Blues
S 4.Something I Dreamed Last Night
R 5.It Could Happen To You
R 6.Woody'n You
S 7.Surrey With The Fringe On Top
W 8.It Never Entered My Mind
S 9.When I Fall In Love
S 10.Salt Peanuts
W 11.Four
W 12.The Theme, I
W 13.The Theme, II
1956年11月26日
R 1.If I Were A Bell
S 2.Well, You Needn't
3.'Round About Midnight ・・・・ 「MILES DAVIS AND THE MODERN JAZZ GIANTS」
W 4.Half Nelson
R 5.You're My Everything
R 6.I Could Write A Book
R 7.Oleo
C 8.Airegin
C 9.Tune Up
C 10.When Lights Are Low
C 11.Blues By Five
C 12.My Funny Valentine