夜になっても空は晴天、冷たい強い風が吹いています。
今日は帰宅時間が珍しく遅くなったので、久しぶりにアルコールを抜いてみようかとも思ったのですが、昨晩から昔読んだ『世界銘酒紀行』という本を引っ張り出して眺めていたら、やはり飲まないわけにはいかなくなってしまいました。
広大なオハイオ川にかかる橋の向こうに、ケンタッキー州最大の都市、ルイヴィルが見えて来た。・・・・・・
ダービーが終わり、静けさが戻ったルイヴィルの街で、<ジョッキー・シルク>という名のバーを見つけた。・・・・・およそ100種類のバーボンが自慢で、看板にも「バーボン・バー」と記されている。
いやいやいや、こんなん読んでバーボンの香りを嗅がずに眠れやしょうか。でしょう?
筆者はゆっくりとスモール・バッチ(少数限定生産のプレミアム品としているハンドクラフトバーボンのこと)を楽しむのだけど、我が家にそんな高級酒があるわけもなく、残り少ない『ジン・ビーム』を、まるで同社のスモール・バッチ『ブッカーズ』を楽しむがごとく口に運べば、その香りは安物であってもじゅうぶんに私を楽しませてくれるんです。
「かー!これだもん、止められないよね」
しかも安物であるが故に、
「香りが引き立つように、チューリップ型のグラスを使います。また氷とバーボンに同量の水を入れます。そのほうが、デリケートな香りが一層引き立つのです。」
カウンターでストレートを注文したら、女性バーテンダーが「ちょっと待ちなさい」と笑い、この店の飲み方を教えてくれた。
てな面倒なことも考えずに済むし、
「あたしゃ、自宅じゃストレートと決めてるんだから!」
本にそんなこと言ってもしかたないんですけどね。(笑)
あ~あ、結局、安物『ジン・ビーム』のボトルは空になってしまいました。残りはショットグラスにワンフィンガーのみ、
「お客さん、チェイサーお持ちしますか?」
「何をおっしゃいます。ストレート・ノー・チェイサーに決まってるじゃありやせんか」
「・・・・・・何一人で漫才やってんの?」
「うるせぇ!俺だって、俺だって、ほんとはスモール・バッチをバッチリ飲んでみたいよう!!!!!!」
「バ~~~~~カ」
さて、一気にボトル三分の一を飲み干してしまったので、少々酔っています。そこで今日の一枚は、ボーカルものを聴いてみようと、アレキサンダー女王、ロレツ・アレキサンドリアを引っ張り出してきました。
私がボーカルについて云々言うのは、10年早い、いやいや20年早いわけですが、この方のハスキー・ボイスはなかなかよろしいですよね。
(あはははは、とか言いながら、ボーカル得意の私は、この一枚しか持ってないんですけど)
私の持っているボーカルものは、ほとんど高校時代に聴いて「良いなぁ」と思ったものばかりです。だから枚数が増えないんでしょうけど(笑)
このアルバムも、うる覚えですが、高校時代に今日のように酔いながら聴いて気に入った一枚だったと思います。(高校生の飲酒はいけませんよ!)
バックがウイントン・ケリーというのも良い、軽い彼のピアノが彼女の歌声にじつにマッチしていると思います。
どうしよう、もっと飲みたい気分なんですけど・・・・・日本酒に切り替えま~~す。
THE GREAT / LOREZ ALEXANDRIA
1964年1月1日録音
LOREZ ALEXANDRIA(vo)
BUD SHANK(fl) WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b) JIMMY COBB(ds) VICTOR FELDMAN(p,vib) 他
1.SHOW ME
2.I'VE NEVER BEEN IN LOVE BEFORE
3.SATIN DOLL
4.MY ONE AND ONLY LOVE
5.OVER THE RAINBOW
6.GET ME TO THE CHURCH ON TIME
7.THE BEST IS YET TO COME
8.I'VE GROWN ACCUSTOMED TO HIS FACE
9.GIVE ME THE SIMPLE LIFE
10.I'M THROUGH WITH LOVE