今日も相変わらずの冬晴れ「乾燥がお肌にひびくわ」てなことを、男でも歳をとれば思うものですが、男子たる者口にしちゃいけません。寒さも乾燥ももろともせず微笑むほどの余裕が必要なのであります。(笑)
かなり無理矢理ではありますけど、微笑みを受けて『モナリザの謎』に一石を投じる新事実が発見されたようで、モデルがフィレンツェの大商人の妻リザ・デル・ジョコンド(リザ・ゲラルディーニ)だという証拠文書が見つかったというもの。
まだ一度も現物にお逢いしていない私としては、どうでもいいっちゃどうでもいい話なんですが、不思議と新聞記事に見入ってしまうのは、幼少のみぎりから(笑)常に名画名画とすり込まれてきたせいでありましょう。
そういえば、1974年だったでしょうか、門外不悉といわれたパリ・ルーブルの宝、いやフランスの宝『モナリザ』が来日したときの騒ぎは凄いものでした。
上野の東京国立博物館を何周もしようかという長蛇の列をニュースで見て、
「アホだよなぁ、あそこまでして見たいもんかねぇ」
じつは自分も見たいくせに、田舎から見に行く金が欲しいと親にも言えず、そんな捨て台詞を吐いた覚えがあります。
あれは長嶋引退の年でもありましたねぇ・・・・・・・
ベストセラー小説『ダ・ヴィンチ・コード』の影響もあって、ここ数年『モナリザ』に関する数々の謎にも多くの方が興味を持たれているようです。
「バブちゃん知ってる。モナリザの背景は右側と左側を額側でつなげるとみごとにつながるんだぜぇ」
なんて、自慢げに話すヤツもいましたから(笑)
けっきょくは、それを描いたダ・ヴィンチにしか本当のところは分からないことなのでしょう・・・・いや、10年以上も手元に置きながら描き続けたダ・ヴィンチにすら、後付のわけのわからない謎に答えられるかどうか、それだって分かったもんじゃありません。
モデルだってあ~た10年以上あれば「あれも良いこれも良い」って好みの女も変わるでしょうし、ねぇ。
「ダ・ヴィンチとあんたといっしょにしない!」
「・・・・・・・・・・!?」
いずれにせよ、何世紀も経った今でさえ、一枚の絵画に隠された謎に多くの人が一喜一憂する、名画の力というものに恐ろしささえ感じます。
それだけ絵画もそうですが音楽も含め、アーティストたちが作り上げる作品には力があるということで、それを生み出すアーティストのという人種は、いったいなんちゅう人達なのでしょうかねぇ。
私がアーティストになれなかったのはしかたのないことだったと、まっそういうことで・・・ってなる気も無いし、努力もしなかったくせに
「俺にも、ダ・ヴィンチのような才能があればなぁ・・・・・」
いやいや、才能がないからこそ、こうして平々凡々と生きていられるわけで、天才は辛いものですよ....きっと。
さて、今日の一枚は、リー・モーガンです。
ジゴロといえば「売春婦のヒモ」ってことですけど、私なんかが受ける印象は、女殺し、色男、モテ男といったイメージが先に湧くのは何故なんでしょうか?
リー・モーガンのアルバム名がこれだからということは無いでしょうが、う~む「ジゴロ=リー・モーガン」のイメージは私の頭の中ではバッチリですね。(マイルスもじゅうぶんそのイメージがありますが)
「THE SIDEWINDER」を出してから、ジャズ評論家の間では大衆化したモーガンを悪く言う人もいました。だけど、ジャズ・ロックやらモードやらいろいろなものに挑戦していたこの時期のモーガンも私にとってはかなりのジゴロでありまして(笑)
様々なモーガンを楽しめるといった意味で、今日のアルバムは良い一枚だと思います。
一曲目「YES I CAN, NO YOU CAN'T」での、ウェイン・ショーターのソロからモーガンのソロへ移っていくあたり、なかなか色っぽくて、私が売春婦じゃなくてもお金を渡しちゃっているかもしれません。
THE GIGOLO / LEE MORGAN
1965年6月25日録音
LEE MORGAN(tp) WAYNE SHORTER(ts) HAROLD MABERN(p) BOB CRANSHAW(b) BILLY HIGGINS(ds)
1.YES I CAN, NO YOU CAN'T
2.TRAPPED
3.SPEEDBALL
4.THE GIGOLO
5.YOU GO TO MY HEAD