はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

花街のお正月・祇園甲部

2014-01-18 22:39:47 | 京都・花街

1月7日は、京都五花街の上七軒を除く四つの花街で始業式が行われます。
年末年始を京都の友人宅に滞在することとなり、始業式まで見ていけば?とのご厚意に甘えてしばらく居候を決め込みました。

以前から、黒紋付きの芸舞妓さん達が挨拶回りをするとう華やかな光景を見たいと思っておりましたので、やっと叶いました。
Facebookなどの情報で、撮影場所に関する祇園甲部の歌舞会からのお願いが発信されていて、当日昼頃に歌舞練場の前に行くと貼り紙がされていました。
撮影者に対するお願いと撮影可能の場所についてのお知らせとなります。
でも、立ち入り禁止になっている場所では???と思われるところに入り込んだ人は結構いたような・・・
人や車が通る場所に座り込んでいる人もいたようで、通行の邪魔になるし本人も危険ですよね(^^;)
後から耳にした話によると、こういう場では以前からアマチュアカメラマン同士のいざこざがあり、今回も暴力に発展するようなトラブルがあったらしいです。
こういった流れに嫌気がさした芸舞妓さんなどは、タクシーで人ごみを抜けて祇園の北側まで出てから挨拶回りを始める場合も多いようでした。
1月13日の京舞井上流家元のご自宅へ伺う初寄りとは違い、この日はお家元宅には挨拶に行かないらしいので、基本的には歌舞練場がある南側から回る芸舞妓さんご一行は多いです。

芸舞妓さんには「筋」というものがあり、舞妓または芸妓としてデビューする時に、お世話になる姉分を決め、そのお姉さんから名前の一文字を貰います。
同じ名前の一文字を持つ芸舞妓が姉妹筋となり、こういった挨拶ごとの時には同じ筋の芸舞妓が一緒に行動するのが多いようです。
一つの置屋さんで一つの筋、というのが多いのですが、分家が多い置屋さんなどは複数の置屋に分かれていたりします。
そういう場合は、違う置屋で同じ筋の芸舞妓さん達が一緒に行動することもあるようですし、また同じ置屋内でもお世話になるお姉さんの筋が違うこともあり、同じ置屋でもバラバラに行動することもあります。
たとえば、ある置屋さんでは「葉」と「まめ」の名前を持つ芸舞妓さん達がいますので、「葉」と「まめ」が分かれて行動するように。
新しく置屋を始めたお家などは妹を引く姉芸妓がおらず、一番年長の舞妓さんが下の舞妓さんを引きつれて行動するという場合もあります。
筋の姉妹が多い場合、5、6人でぞろぞろと連れ立って歩く様は壮観ですね~(^^)

   

芸舞妓さん一行について歩いていくカメラマンさん達も多いようですが、私は特定のエリアでぶらぶらして遠目から挨拶回りをする芸舞妓さん達を見て、自分がいる方にやってきたら写真を撮ったり、知り合ったカメラマンのおば様方をお喋りしたりして、始業式後の黒紋付き姿の舞妓さんの舞を見に行くことになっていたので祇園の北側へ。

道すがら、北側に舞妓変身の店を構えている某店の変身さんを見かけました。
こういう日に変身姿で祇園を歩くのは気まずいでしょうね・・・・

   

始業式の後の黒紋付き姿で舞を見る会は、長年ネットでは知っていましたが機会がなく、やっと行けて嬉しいです~。
舞妓さんは去年出たばかり、長崎県のご出身でお喋り上手で明るい方。
鶴やおめでたい柄の入った黒紋付き、白地に金が入った豪華な帯。
稲穂の簪、赤と白の寒菊に扇面のモチーフがついたお正月の花簪に、紋付きの時にしか挿さない鼈甲の挿し物。
お抹茶をいただき、鏡餅という、お正月にしか舞わない舞を見て、帰りには舞妓さんから花名刺をいただきました。
楽しかった~。

 

 

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使い慣れないコンパクトデジカメで撮ったので、かなり微妙な写真ばかりです・・・
コンパクトデジカメながら別売りのレンズを付けることもできるので、レンズを付ければまた出来が違うかな?
一眼レフは重いしかさばるから面倒になってしまいました(^^;)