「海程」2014年7月号 2014-07-10 | 俳句 融けてゆくにこやかににこやかに斑雪 金子兜太天竺につづく青空散るさくら 塩野谷仁勾玉の内なる声や青胡桃 武田伸一俺は水もう桜には心くるくる 谷佳紀
「里」2014年7月号 2014-07-08 | 俳句 薄みどりなる毛蟲の毛日に刺さる 島田牙城一枚の眼帯へだて梅満開 谷口智行トロ箱にぎつしり土や梅雨の月 上田信治髪に羽差したき清志郎忌かな 中山奈々まむし草見えない川を聴いている 月野ぽぽな飛びうつる距離に屋根あり薄暑光 堀下翔捕虫網消えて開きつぱなしの本 仲寒?
「藍生」平成26年7月号 2014-07-04 | 俳句 花満ちてどこへもゆかず本読んで 黒田杏子ちちははの在りし那須野の初蛙 同冴返るゆとり無き身を湯にしづめ 三島広志花の枝離るる銀の雫かな 髙田正子音立てて流るる潮や若芽刈る 岩田由美
「鷹」2014年7月号・別冊 2014-07-01 | 俳句 揚羽より速し吉野の女學生 藤田湘子芒より風離れてはひかるなり 倉橋羊村海よりも陸荒々し昼寝覚 宮坂静生さらしくぢら人類すでに黄昏れて 小澤實万有引力あり馬鈴薯にくぼみあり 奥坂まや空間を時間素通り夜の秋 加藤静夫わかりあへず同じ暖炉の火を見つめ 髙柳克弘