現代俳句選抄

ご恵贈頂いた書誌から、五島高資が感銘した俳句などを紹介しています。

高村典子・歌集『雲の輪郭』ながらみ書房

2014-07-31 | 短歌

入院は知られたくなき枕辺に人待つやうな丸椅子がある

またひと夜ひとりの夕食オリーブのドレッシングは分離してゆく

西空に男体山の澄む季節くもりなきまで窓ガラス拭く

草叢を吹き行く風の見ゆる土手われはお尻で地球に触れる

山法師手に紅き実を点らせて水平線のむかうも海です

暮れ方の夏のビル街人あふれ金星宿す星の樹のあり

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「俳句四季」2014年8月号・東京四季出版

2014-07-25 | 俳句

どうしても道へ出たがる花南瓜  青柳志解樹

不治を病む一螢火に火傷して  齋藤愼爾

世に隠れをれば白露大いなる  同

ビルにビルが映り戦没者慰霊の日  池田澄子

チャリンコふらふら漕いでゆらゆら天の川  冨士眞奈美

天の川濁流に音なかりけり  宮坂静生

雨足の激しさがよし青々と  浅井愼平

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俳句大学・俳句学部シラバス・平成26年度下半期(俳句大学月例句会)

2014-07-21 | 俳句

☆ 初心者大歓迎です。
☆ 俳句講座や句会のお知らせがありますので、ぜひ以下をご覧下さい。
☆ ご参加をご希望の方は、当該講座あるいは句会の一週間前までに俳句大学 haikuuniversity@yahoo.co.jp 宛てに住所、氏名、生年月日を明記の上、お申し込み下さい。なお、各回、先着順での受付とし、定員となり次第締め切らせて頂きます。 詳細は次をクリックして下さい。?
http://www.geocities.jp/haiku_square/syllabus.haiku.university.2014p.htm 


『季語別鷹俳句集』鷹俳句会

2014-07-21 | 俳句

枯蓮の虚空とろとろ眠りけり  藤田湘子 

踏切の蝶そのあとを耽読す  増山美島

徂く春や踏まれて邪鬼のよろこびゐ  宮坂静生

秋冷えの振子時計に顔うつる  辻桃子


少年の少年殺す暮の春  小澤實


長崎道鳥栖に分かるる暮春かな  小川軽舟 

捕虫網一枝弾きてゆきにけり  髙柳克弘

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