渡辺誠一郎・句集『赫赫』深夜叢書 2021-05-16 | 俳句 枯れるもの枯れを尽くして命継ぐ 渡辺誠一郎 三月の海が薄目を開けるとき 同 打水やうしろの影を濡らしては 同 原子炉はキャベツのごとくそこにある 同
谷原恵理子・句集『冬の舟』俳句アトラス 2021-05-09 | 俳句 星するり体を抜けるスキーの夜 谷原恵理子 再び会ふ夏蝶すでに傷つきて 同 鞍馬山降りひとの世にかき氷 同 眉にふれ淡海にふれ春の雪 同 椿落つ大地に伝ふ波の音 同 雪の鯉音なき水に生きてをり 同
塩見恵介・句集『隣の駅が見える駅』朔出版 2021-05-02 | 俳句 世を捨ても世に捨てられもせずさくら 塩見恵介 ゴールデンウィークをアンモナイトする 同 白バイの前輪薔薇を嗅いでいる 同 噴水の前で止まっている家族 同 楽しくはないがいそぎんちゃくゆれる 同 蒲公英を咲かせて天と地の和解 同 燕来る隣の駅が見える駅 同