読初の夜は彗星を栞とし 坊城俊樹
狼の夢の中にも星流れ 同
蕉翁の蛙も亀も鳴いてをり 同
喧嘩して違ふ夕焼見て帰る 同
はつなつの音符のような寝癖かな 神野紗希
きよしこの夜ヘルメット脱げば海 同
人生ゲーム抜けてさくらのすべり台 同
滝壺の風のひろがりつづけたり 鴇田智哉
くさむらを出てゐる虹に苦みあり 同
コンセントから蛤になる雀 同