ソチオリンピックへの注目で、羽生選手への絶賛が、ようやく、かなり聞かれるようになってきました。
しかし、羽生選手は随分前から、特に諸外国の解説者たちには、非常に的確な視点で、かなりの絶賛をされてきました。
日本では、他にも注目の選手や人気の選手が沢山いましたので、羽生選手の報道のされ方は、少ないほうだった気がしています。
グランプリファイナル優勝、全日本選手権2連続優勝、ソチ団体戦でもダントツトップだったという、ここ数ヶ月の大活躍で、ようやく羽生選手の凄さが、フィギュアスケートをあまり知らない人にまで、知れ渡ってきたような…
以前から絶賛されていた、それらの内容を、少し紹介できたらと思います。(プルシェンコ選手以外にも、大勢います。)
その1は、フィンランドから。
フィンランドの解説者が、羽生選手の演技の「特徴」と「その凄さ」を、非常に的確かつ冷静に解説している、おススメ動画です。
興味ある方は、どうぞ。
2012年のフィンランディア杯、フリープログラムの「ノートルダム・ド・パリ」の演技。
映像は少し悪いのですが、アップして下さった方、フィンランド語を日本語に翻訳して下さった方(動画主様と思われる)に感謝です。
↓
Yuzuru Hanyu 2012 FS 羽生結弦 フィンランド語解説(翻訳つき)
以下、いくつかを抜粋してみます。 (訳は、動画の翻訳者の方の訳、そのままです。)
「彼は非常に粘り強い」
「まるで猫のようにやってのけてしまう」
「ユヅル・ハニューのスケーティングには、惹きつける力があって、見ている者の目を離さない」
「皆を釘付けにする彼の動きは、ソフトで伸びやか」
「ハニューには、わずかな動きで、観客を離さない才能がありますね」
「とても驚きなのは、どこから爆発的な勢いが、その、ある瞬間に出てくるのか・・・ 他の動きは、こういった波のような流れなのに」
「彼はまた、感情を強く表現するスケーターで、見ている人を一人残らず熱くさせます」 (← 一人残らず、とまで!)
「彼はフィギュアスケートのベストな部分を語るのに、非常に素晴らしい例だと思います。
運動というスポーツの面、肉体的なハードさ、そして芸術性、あわせて音楽を解釈して表現する能力・・・」
などなど・・・。
(以上、動画より)
最近日本では、荒川静香さんがあちらこちらで羽生選手の凄さを丁寧に解説してくれるようになってきて、ファンとして嬉しいです。
上の解説者も言っていますが、羽生選手は、「フィギュアスケートの一番良い部分、必要なものを、全部兼ね備えている人」だと私も思います。
フィギュア選手達の中でも、抜きん出た「究極のアスリート根性」を持ち、すごい努力家で、フィギュアスケートに必要な身体的能力・特徴に生まれついていながら、天性の表現者魂、芸術家のような繊細な感受性、音楽家の感性をも、あわせ持っている人。
冷静な分析力と賢さ、おごらない謙虚な精神を持っていながら、トップになるのに必要な根性と自信、理想の未来像イメージ・明確な目標を、幼い頃からしっかりと持ち続けている人。
「フィギュアスケートの究極の理想像」に、近い将来、なれる選手ではないかと。
日本では、羽生選手は他選手との比較のせいで、技術力ばかりに注目がいって、表現力がまだまだ不足しているかのように言われてしまうことが多いようですが、確かに表現力は今後もっと上がっていくと思いますが、「技術力が高すぎる」だけで、現トップ選手たちの19歳、18歳、17歳、15歳当時、などと比べれば、羽生選手の表現力は極めて優れていると私は思います。
年齢の割りに、かなり個性的な、非常に高いレベルでの独特の「表現力」「惹きつけ力」を持っています。外国解説ではそれらの評価は高いです。
柔軟性に富んだ高い身体能力で、スピード、情熱、激しさ、強さと同時に、流れ、柔らかさ、優雅さ、繊細さも、表すことができる。フィギュアスケート・男女シングルのベスト部分・技を一人で併せ持っており、これは極めて稀な個性です。
今までのところ、羽生選手のプログラムは、ショートとフリーのどちらかが一つが、男性的なイメージを強調してあるもので、もう片方が、やや女性的なイメージの強いプログラム構成や衣装になっていることが多いです。どちらもできる能力の高さを示すためと思われます。
今まで、女子シングルにしか興味がなかった人が、羽生選手を見て初めて男子シングルに興味を持った、とか、羽生ファンになったという声は、結構聞きます。女子選手並みに、全体の流れ、身体のラインの美しさも秀でているからだと思います。
また、特に、「音楽そのものを表現する力」「内に秘めた情熱・感情をストレートに表現する力」に長けています。
音楽的感性が相当優れているのだろうと推測します。
さすが、イヤホンマニア・コレクターだというだけのことはあります。(荒川静香さんとの対談より)
(リンク外で、羽生選手がイヤホンをつけたまま、一人、音楽の世界に入り込んでノリノリになっている姿はよくテレビにも映ります。 )
己の目標、理想の状態を目指して、益々頑張って欲しいですね。
その、羽生選手の抱き続けてきた夢のうちの一つが、実現するかもしれないところまで・・・ あと一歩です!!
羽生選手、ファイトーー!!