母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

マグマ ー火山ー

2013年12月22日 | 
人間は
小さな火山
其の奥深く
赤くたぎる マグマを持つ

時に砂を噛むほどの寂しさに耐えきれず
つい奥深く入りたくなる
何もかも共有したいと
“友だち”や “恋人”や“夫婦”の名のもと
奥深く分け入るととてつもない火傷を負い
ときに全てを失うほどの痛手をも味わう

人間は柔らに
傷つき易い小さな火山
姿は穏やかに心の奥深く
赤く燃えるマグマを持つがその在り処に誰も触れてはならぬ
如何なるものかを誰も尋ねることはならぬ
そして 自らさえ赤きいのちの総てを知ることはない

人間は
不思議ないのちを
与えられてしまった火の山
直下で揺れながら哀しく聳え心のひそみに
赤い命を燃やす山
コメント
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