雪降り
雪降り
雪降り積もると
庭の南天の木立ちが白い雪に埋もれる
赤い実が雪の重さにうなだれて泣く
雪を払え
雪を払え
南天が折れる
南天の木たちは声が出ない
南天の木たちは動けない
南天の赤い実は大切な
野鳥たちのごはんになる
野鳥のために
南天のために
雪を払え
南天の赤い実は友だち
灰色の冬の真っ赤な実はわたしの元気
生きものの命のたわわな赤い実
雪降る朝は忙がしい
ランドセル背負って雪落とせ
手が凍えそうでも雪落とせ
遅刻しそうでも雪落とせ
赤い南天は
わたしがきっと守るよ
マフラー巻いて手袋して
長靴履いて長箒で枝をたたいて
重い雪をやっつける
それから家の路を県道に出て学校に行くと
教室の薪ストーブは赤く燃えてた
雪の朝は
辺りはみな白く雪に隠れしんと静かで
高い樹の梢からドサり
落ちる雪の音だけした
暖かいお湯とごはんで満腹して
ヤギの啼く声もしなかった
むかしむかしの白と赤の
雪の朝
雪降り
雪降り積もると
庭の南天の木立ちが白い雪に埋もれる
赤い実が雪の重さにうなだれて泣く
雪を払え
雪を払え
南天が折れる
南天の木たちは声が出ない
南天の木たちは動けない
南天の赤い実は大切な
野鳥たちのごはんになる
野鳥のために
南天のために
雪を払え
南天の赤い実は友だち
灰色の冬の真っ赤な実はわたしの元気
生きものの命のたわわな赤い実
雪降る朝は忙がしい
ランドセル背負って雪落とせ
手が凍えそうでも雪落とせ
遅刻しそうでも雪落とせ
赤い南天は
わたしがきっと守るよ
マフラー巻いて手袋して
長靴履いて長箒で枝をたたいて
重い雪をやっつける
それから家の路を県道に出て学校に行くと
教室の薪ストーブは赤く燃えてた
雪の朝は
辺りはみな白く雪に隠れしんと静かで
高い樹の梢からドサり
落ちる雪の音だけした
暖かいお湯とごはんで満腹して
ヤギの啼く声もしなかった
むかしむかしの白と赤の
雪の朝