紫苑が咲けば母を思い
菊が匂うと父を思う
大地は安らぎいのちの実りが戻る季節
どこかで家を失った人々
家族を失った人たちが
広い空の下で泣いている
愛に囲まれた幸せな日日が
ある日突然に壊されて別世界に放り出され
それでも生きてゆかねばならぬ厳しさに涙する
誰もいなくなった家の跡地で
淋しく命を抱え切なさをこらえ
人は喜び悲しみ当たり前に与えられた日々を過ぎ
いつのまにか深く老い
消えゆく人の世の短さに気づく
その時初めて人間の何が
神の怒りに触れたのか振り返っては天を仰ぐが
もはや深く考える力も残されては居ない
真上に輝く太陽はしずかに傾き
休みなく夜を与え朝をくれる
当たり前の時間が過ぎゆく
ひとは過ちを幾度も犯しても顧みること少なく
この生がいつまでも続くと信じながらやがて
消え去るだけ
天上の父母たちは地上の花の精になり
永遠の謎を黙し
語ることをしない
菊が匂うと父を思う
大地は安らぎいのちの実りが戻る季節
どこかで家を失った人々
家族を失った人たちが
広い空の下で泣いている
愛に囲まれた幸せな日日が
ある日突然に壊されて別世界に放り出され
それでも生きてゆかねばならぬ厳しさに涙する
誰もいなくなった家の跡地で
淋しく命を抱え切なさをこらえ
人は喜び悲しみ当たり前に与えられた日々を過ぎ
いつのまにか深く老い
消えゆく人の世の短さに気づく
その時初めて人間の何が
神の怒りに触れたのか振り返っては天を仰ぐが
もはや深く考える力も残されては居ない
真上に輝く太陽はしずかに傾き
休みなく夜を与え朝をくれる
当たり前の時間が過ぎゆく
ひとは過ちを幾度も犯しても顧みること少なく
この生がいつまでも続くと信じながらやがて
消え去るだけ
天上の父母たちは地上の花の精になり
永遠の謎を黙し
語ることをしない