母を亡くし父は海外に単身赴任中で4人兄弟で暮らす木暮兄弟。絵本作家だった母のつけた名はガンバの大冒険にちなんで、元太、福田、学太、良太。
焼き鳥屋「串真佐」の三人娘、内山姉妹。焼き鳥の種から安易に?名付けられた佐々美、都久音、桃。
店に突っ込んだ不動産屋の車と焼き鳥の串で死んだ運転手、中学で壊された廃品量の「作品」だった楽器と現場に残されたメッセージ、怪しいグルメツアーとベトナム人女性の失踪と脅迫状??
ぎんなみ商店街で暮らす彼ら、彼女らがそこで起こった同じ3つの事件を違う形で解決する・・・と言う不思議な形式の連作短編。
まず、どう言う読み方をするのかから選択を迫られます(笑) 自分は事件毎にBROTHER→SISTERと2冊を行ったり来たりで読みましたが、何となく正解だった気がします。各々で小説として完結してますが、それぞれで明かされない謎がもう一方で解明されてるのでどうせ読むなら両方がおすすめ。それぞれの作品で兄弟⇔姉妹のちょっとした交流もあり。姉妹側のおまぬけ担当佐々美のBROTHER編の方での無意識貢献とかかなり好きです(笑)あとさらっと短い物ですが、両方購入すると木暮兄弟の母の在りし日の日常の一瞬を描いた話もwebで読めます(良太がおなかの中)。こういうタイプの作品がこれまで無かったわけではないですが、SIDE A、SIDE B的に一冊にまとめず、あえて2冊に分けたところがなんか味わい深さを増している気がします。そういうギミック抜きでも、彼ら&彼女らにまた別の作品でも会えたら楽しいかも。
面白かったです。
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