もぐりの語学教室+修行が辛くお寺を逃走した元僧侶見習の仏教セミナー

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

1811番:ハリエット嬢(9)

2023-01-18 22:29:04 | 日記


ハリエット嬢(9)
Miss Harriet (9)

————————————【9】—————————————————

————————————  (I) —————————————————

  J'avais  alors  vingt-cinq  ans  et  je  faisais  le
rapin le long des côtes normandes.
  J'appelle « faire le repin »,  ce  vagabondage  sac
au  dos,   d'auberge  en  auberge,   sous  prétexte  
d' études  et de paysages sur nature.


———————————〖試訳〗—————————————————

 当時の私は25歳でした.ノルマンディー地方の
海岸沿いで画家の見習生をしていたのです.
 私は、バックパッカー姿の宿から宿へと放浪する流れ
者を自然風景の学業だと言いつくろって「画家見習生」
と自分でそう呼んでいました. 


———————————〘語句〙—————————————————
           
rapin (m) [古] 画家の弟子、画学生
   ❷へぼ絵描き            
normand(e)(s) (形) ノルマンディー地方の       
le long de ~ ~に沿って   
vagabondage (m) 放浪、放浪生活
prétexte (m) 口実     
sous prétexte de ~ ~という口実で          
étude (f) 学問 (複数で)学業


———————————≪文法≫—————————————————

J'appelle « faire le repin »,  ce vagabondage sac au 
dos, d'auberge en auberge, sous prétexte  d' études
et de paysages sur nature.

appeler [アプレ]という動詞は[属詞]と[直接補語]の2つ
の連結を取ることができる甲斐性のある動詞です.
(…を)(…と)名付ける// 
Ils apperlleront leur prochen fils François.
彼らは今度生まれてくる息子をフランソワと名付けるつもりだ.
  appeler は単純未来ではappell と語幹末が2つつくことに注意.
 ん、何ですか?今度生まれてくるのが娘だったらどうするか?
  ああ、困ったね.
映画「シェルブールの雨傘」をご存じですか?
今度生まれてくる子が男の子なら「フランソワ」女の子なら
「フランソワーズ」にするって言ってました.
名詞に女性形があるフランス語の特権ですね.

話が脱線しました.実は文型の話をしようと思っていたのです.
英語なら文型は5つあって、第5文型に当たるのが
We will call our next baby François. 
なのですが、
フランス語ではこれが第6文型に相当します.
つまり、文型が1つ多いのです.
何?心霊写真みたい?足が1つ多いとか、
いや、そうじゃなく、えーとじゃ、
6つとも書き出します.
 
 文法用語が、英語のときに使った「補語」が「属詞」
になります.記号はAに変ります.(補語=C  、属詞=A)

❶ 第1文型:S+V
❷ 第2文型:S+V+A
❸ 第3文型:S+V+OD (ODは直接目的補語)
❹ 第4文型:S+V+OI(OIは間接目的補語)
➎ 第5文型:S+V+OI+OD
➏ 第6文型:S+V+OD+A

なんで英語のときより1コ文型が多いのか、よく見ると
その正体は、❹の第4文型.これは英語でいえば、
 「主語+動詞+間接目的語」.
具体例を挙げると、
  Il écrit à son amie. / He writes to his girl friend.
前置詞+名詞は「目的語」の資格がないのが英語.
ところがフランス語は、これにも「間接目的補語」の資格を
与えます.

まあそういうわけで 
Ils apperlleront leur prochen fils François.  
彼らは今度生まれる男の子をフランソワと名付けるでしょう.
は第6文型になります.

では前置きはこれぐらいにして、
J'appelle « faire le repin »,  ce vagabondage sac au dos.
私は背中にリュックを背負ったその漂泊者を『画家修業をする』
と呼ぶ.
この文型は、そう➏の第6文型になります.

フランス語で名詞が2つ並んで出てきたら、まずこの第6文型
を疑います.第5文型は無視して大丈夫です.フランス語の
第5文型は名詞が2つ並ぶことはありません.

どういうことかと言いますと、
英語で  He gives François the book. / 彼はその本をフランソワにあげる.
はフランス語では
Il donne François le livre. とはいえません.
間接目的補語には必ず、前置詞を介すことになっているからです.
Il donne le livre à François.
と、前置詞を仲介する必要があります.

だから英語より文章解釈は少し楽になります…といいたいが、
あまり変らない.置き換えが多いんです.
Il donne le livre «vagabondage » à François.
目的語が3つあるわけではありません.livre と«vagabondage »
は同格で、1つの直接目的補語です.言い換え、置き換えにも
慣れましょう.
(彼は「漂白生活」という本をフランソワにあげる)


最後にもう1点、
sac au dos ですが sac のまえにà とかavec を補って読みましょう.
これは一種の分詞構文で、元の形ayant son sac au dos でayant son が
脱落したもの.(ayant の他には tenant が考えられます).

 

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1810番:アルト・ハイデルベルク(184)

2023-01-18 22:15:39 | 日記


アルト・ハイデルベルク(184)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌


——————————【184】———————————————

Hofmarschall: Wir werden Feste haben und Empfänge 
...........................und lärmende Ovationen,  und drei Tage 
...........................danach wird dieses Schloss wieder schlafen,
...........................eine Totengruft.(Er geht)

Kammerherr: (hält ihn an).  Ich haätte noch etwas zu 
...........................erwähnen, Exzellenz.

Hofmarschall: Ja ?

Kammerherr: Es hat sich heute Abend ein Mensch vorgestellt,
...........................ein merkwürdiges Subjekt in uraltem Frack 
...........................und Zylinder.  Ein Mensch aus Heidelberg.


——————————— (訳) —————————————

宮内大臣: (そういう婚約である以上は)我々だって、
.......................祝賀会や歓迎会を催すことになろうし、盛
.......................大に披露宴だって取り行なうだろうさ.そ
.......................してその3日後には、城は再び、元通りの、
.......................墓場のように眠ってしまうさ.
.......................(大臣、行こうとする)

.........侍従: (呼び止める) 閣下、まだ少し申しおくこと
.......................がございます.

宮内大臣: はい?

.........侍従: きょうの夕方ですが、一人の男が名乗り出
.......................て来たのです.時代遅れの古びた燕尾服に
........................山高帽といういで立ちの風変わりな野郎で
........................して.(それが)ハイデルベルクから来たと
........................人間なのです. 


———————————《語彙》——————————————

das Fest:(強E) 祝祭、祭典、饗宴     
Empfänge:<der Empfang (変E) レセプション、
     歓迎会       
lärmend:(形、現在分詞) <lärmen (自) 騒ぐ、 
   (格語尾 e は強変化=定冠詞類変化語尾)
    der Lärm 騒音
die Ovation:(弱en) 大喝采、大歓迎     
Totengruft:辞書不掲載語→Toten  + Gruft
      der/die Tote:(弱n) 死者、故人
   die Gruft:(変e) 納骨堂、墓 
an/halten:(他) 止める、呼び止める、停止させる
      jn⁴ auf der Straße anhalten  
   (人⁴を)路上で呼び止める       
erwähnen:(他) (~に⁴) 言及する、
    (~について⁴)一言述べる、一言触れる
   (~のことを⁴)話に出す
sich vor/stellen:自己紹介をする、名乗る
vor/stellen:(他) 前に置く、前に立てる
        sich vor/stellen 名乗り出る     
merkwürdig:(形) 風変わりな、奇妙な、変な;怪しげな
    不思議な、妙な、奇異な、一風変わった  
das Subjekt:(E型) やつ、野郎
uralt:[ウーア・アルト] (形) 高齢の、非常に年老いた;
       時代遅れの、古びれた  
der Frack:(変E) 燕尾服
der Zylinder:(同尾) 山高帽 

 

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1809番:サウンドオブミュージック(647)

2023-01-18 22:13:07 | 日記


サウンドオブミュージック(647)


—————————【647】———————————————

 On top of all his worries,  I was getting on his nerves too.
Somehow or other,  I just  couldn't  share his utter  despair.
Ever since the moment when we learned the money was lost,
I had experienced a strange expectancy.

 
——————————(訳)————————————————

彼のすべての心配に加えて、私も彼のいらいら気分をも
らいました.どうにかして、私は夫のこの上ない絶望感
だけは、もらわないようにしました.私たちが財産を喪
失したことを知ったときから、私は何か不思議な期待を
感じるようになっていました.

 


..—————————⦅語彙⦆————————————————
                           
on top of that:なおその上に      
nerves:いらいらした気分        
utter:(形) まったくの、完全な       
expectancy:期待、待望、予期

 

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1808番:さすらいの青春(245)

2023-01-18 22:07:05 | 日記


さすらいの青春(245)

 
————————【245】———————————————

 Enfin,   après  un  dernier  saut  du  haut  d'un  talus,  
il  se  trouva   dans  la  cour  d'une  maison campagnarde.   
Un cochon  grognait  dans  son  têt.   Au  bruit  des  pas 
sur  la  terre  gelée,  un  chien  se  mit  à  aboyer  avec
fureur.

—————————(訳)————————————————

 やっと、土手から最後にひとっ跳びしたところ、庭の
中に田舎風の一軒の家があった.豚がブウブウ唸ってい
ました.凍った地面をバリバリと踏みつける音で、犬が
激しく吠えだしました.


.————————⦅語句》————————————————

fureur:(f) 怒り、激怒;
  avec fureur 激しく、憤然と
talus:[タリュ] 土手        
campagnard(e):(形) 田舎の、田舎風の、素朴な    
cochon:(m) 豚; élever des cochons / 豚を飼う 
grognait:(半過去3単) <grogner (自) 鳴く、うなる   .
  grogner は豚、猪、熊などが鳴く.
  牛はmeugler,  beugler,  mugir など;馬はhennir,
  ニワトリはオスがcoqueriquer、雌鶏はglousser
     タマゴを産むときはcaquerter、ヒヨコはpiailler
     ここまで書いたので、ついでに
   ネコ:miauler、 犬:aboyer、 子犬:japper
      ハト:roucouler、 すずめ:pépier、 蛙:coasser 
      カラス:croasser、こおろぎ:grésiller 


têt:(辞書不掲載) あるにはあるが、耐火土器、磁器る
   つぼ、耐火皿など、当てはまらない語か、[古語]
   としてガラスの破片、その他には、装飾用鹿の角
   付き頭部、前頭骨など、ブタが入らない場所.豚
   が自分の頭の中で鳴くのなら、これでも構わない
   が、違うと思います.étable (家畜小屋) というよ
   うな意味を求めて、大小5つの辞書に当りました
   がありませんでした.困った.「ブタがるつぼの中
   で鳴いていた」としか訳せません.

   せめて「檻」という意味があればいいのだが、載っ
   ていません.「このブタ、どこにおんねん!」
       だんだん腹が立ってきたので、ブタがどこかで鳴い
   ていたことにして、次行きます.

        と、思ったが、「さすらいの青春」(旺文社文庫)
   の訳をみて「うなっている」と訳されていたので
   わかった.これは確かに「前頭骨」で鳴くから、
   「唸る」になるのしょう.
   人騒がせなブタだぜ、全く!

    さっすがプロの翻訳家!ブタなんか簡単に料理
   されちゃう!

 

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1807番:ハイジ(67)

2023-01-18 04:51:24 | 日記

ハイジ(67)


———————————【67】——————————————————

  Auch jetzt sprang das Kind wieder hin, denn die 
junge Stimme hatte eben wieder flehntlich gerufen.

———————————(訳)———————————————————

  今もまた、このハイジは再び、そちらへ跳んでいき
ました.だってあの若い(雪跳びちゃん)の鳴き声がち
ょうど今、訴えるように呼んだのですから.


———————————《語句》———————————————————
  
jetzt:今、このごろ      
   Diese Farbe ist jetzt Mode. / 
      この色はこのごろ流行っています.         
eben:ちょうど今、たった今.(jetzt より同時性が強い)
  (発話と同時または、発話の直前
      に終わった事柄を述べる)
   Er ist eben gekommt. / 彼はたった今着いたところだ.
      Diese Farbe ist jetzt Mode. / 
      この色はこのごろ流行っています.
   このjetzt をeben に置き換えることはできません.
   この色はたった今流行っています、ということは
      ありえませんので.
flehntlich:(形)[高地] 懇願するような、切々とした.

 

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