椅子直しの女(26)
LA REMPAILLEUSE
—————————【26】——————————————
Quand elle devint plus grande, on l' envoya faire
la récolte des fonds de sièges avariés. Alors elle
ébaucha quelques connaissances de place en place
avec les gamins; mais c' étaient alors les parents
de ses nouveaux amis qui rappelaient brutalement
leurs enfants: « Veux- tu bien venir ici, polisson !
Que je te voie causer avec les va- nu- pieds !...»
——————————(訳)——————————————
彼女がさらに大きくなると、傷んだ椅子の底を集めに
やらされました.そのとき彼女は所々で村の子供たちと
友だちになるのでした.しかし、そうすると今度は新し
くできた友だちの親たちが突然荒々しく自分の子供たち
を呼びつけるのでした.「こっちに来ないか、このクソ
ガキ!乞食の子とべちゃべちゃしゃべっているところを
見せつけるのか!」
.—————————〘語句〙——————————————
récolte:(f) 取り入れ、収穫;
faire la récolter des blés / 小麦の収穫をする
récolte des fruits / 果物摘み.
avarié(e):(形) 損害を受けた、損傷を受けた
viande avariée / 傷んだ肉
ébaucha:(3単単純過去) < ébaucher [エボシェ]~し始める
ébaucher quelques connaissances /
何人かと知り合いになり始める
gamin(e):[ガマン、ガミーヌ](名) 子供
brutalement:(副) 手荒く、乱暴に、激しく
polisson(ne):(名) いたずらっ子、腕白小僧、悪童
causer:[コーゼ](自) おしゃべりをする
les va-nu-pieds:(軽蔑的) 乞食ども
va-nu-pieds:(名)(軽蔑的) 乞食、浮浪者
avoir l'air d'un(e)va-nu-pieds /
乞食のような恰好をしている
—————————≪文法1≫—————————————————
c'étaient alors les parents de ses nouveaux amis qui
rappelaient brutalement leurs enfants.
「乱暴な口調で子供たちを呼び戻すのは…今度は彼女の
新しい友だちの親たちの方だった」
c'est ~ que (qui)... は英語の it is ~ that... に相当する強調
構文で、「…なのは~である」の意味.主語を強調する
ときは qui を、それ以外のものを強調するときは que
を用いる.
—————————≪文法2≫—————————————————
Que je te voie causer avec les va-nu-pieds !...
「お前が乞食どもとおしゃべりをしているのを、私に
見てろと言うのか!」
独立節としての ≪ que + 接続法 ≫ は強い驚きや憤慨
を表わすことがある.
尚、文構造は「主語」+「動詞の目的語代名詞」
+「視覚動詞」+「その目的語が主語となる動詞不定詞」
+「状況補語etc」
Je le vois courir. / それが走っているのが見えます.