日大前理事長、脱税認める方針 「現金、自分のもの」と説明
2021/12/10 12:27
田中英寿容疑者
所得税法違反(過少申告)容疑で東京地検特捜部に逮捕された日本大学前理事長の田中英寿(ひでとし)容疑者(75)が容疑を認める方針を固めたことが10日、関係者への取材で分かった。関係者によると、田中容疑者は「妻が受け取った現金は自分宛てのものだった」などと周囲に説明しているという。田中容疑者はこれまでの特捜部の調べに対し、現金の受領を否定し、容疑を否認していた。
田中容疑者は、複数の日大の取引業者からリベートなどを受け取り、平成30年と令和2年に計約1億1800万円の所得を隠し、所得税計約5300万円を免れたとして逮捕された。取引業者からの資金の大半は、妻が、日大元理事の井ノ口忠男被告(64)=背任罪で起訴=を介して現金で受領していたとされ、特捜部が妻について共謀の疑いで捜査していた。
関係者によると、田中容疑者は周囲に「妻が共謀で起訴されるなら、自分が責任を負う」などとも話しているという。大阪市の医療法人グループ前理事長の籔本雅巳被告(61)=同=らが提供したとされる現金について、田中容疑者は自身の所得だったと認める見通し。一方で、妻の共謀については否認するとみられる。
田中容疑者の妻は体調を崩して入院しており、特捜部は任意での事情聴取を慎重に検討している。
田中容疑者は11月29日に特捜部に逮捕され、12月1日に日大の理事長職を辞任していた。