「今日の一言」で連載中の、養生に役立ちそうな言葉を、週ごとにまとめておきました。
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運も健康と同じように管理する必要がある。
好調な時には充分に楽しみ、
不調な時には気長にかまえ、
そしてよくよくの場合でない限り決して荒療治はしないことである。
(ラ・ロシュフコー『箴言集』二宮フサ訳より)
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問曰、人間世第一にねがひもとむべきものは、何事ぞや。
答云、心の安楽に極れり。
問曰、人間世第一にいとひ捨べきものは、何事ぞや。
答云、心の苦痛より外はなし。
問曰、苦を去て楽を求る道はいかん。
答云、学問なり。
(中江藤樹『翁問答』より)
学問は惑の塵砂をあらいすてて、本体の安楽にかえる道である、と中江藤樹は云います。
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妄心は心の病なり。
(柳生宗矩『兵法家伝書』より)
此妄心をさるを病気をさるといふ也。
此病気をされば、無病の心なり。
即ち此無病の心を本心と云ふ。
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賢人なる者あり。
法は天地に則り、象は日月に似り、星辰に弁別し、
陰陽に逆従し、四時を分別す。
(『黄帝内経素問』「上古天真論」より)
賢人は、無為自然に生活をおくるのではありません。
時に則し、季節に合うように、身の回りを調えます。
暑い夏は涼しく、寒い冬は暖かく。
エアコンを使っても罪悪感をもたなくてもよいのです。
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眼、それが絵筆だ。
(コリン・ウィルソン『アウトサイダーを超えて』中村保男訳より)
フランスの印象派の画家、セザンヌの言葉。
だれもが、自分の世界を自分の眼で描いています。
大都会の人ごみの中で孤独を感じることができるように、
誰もいない山奥で人のあたたかさを感じることもできる、
それが人間です。
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静坐忘思
(曾慥『道枢』「修真指玄篇」より)
静かに座り、思うことを忘れる。
道元は「只管打坐」と謂いました。
何も考えない、本も読まない、ラジオも聞かず、テレビも見ない、スマホをいじらない、
ただ静かに座る、
毎日とりたい時間です。
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わたしたちの心のなかに、
いのちの波はまだ脈々として生き続ける。
生命記憶の一つとして・・・。
(三木成夫『胎児の世界』より)
生命にも心にも、波があり、リズムがあります。
うまくサーフィンを楽しみましょう。
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