「今日の一言」で連載中の、養生に役立ちそうな言葉を、週ごとにまとめておきました。
〇
一利を興すは、一害を除くに若かず。
(『十八史略』「南宋 理宗」より)
良いことを一つ始めるより、今ある悪いことを一つやめることのほうが良い、
という、政治の言葉は、人の身体についても当てはまります。
ある薬で副作用が現われたとき、その症状をおさえる薬を新たに飲むのではなく、まず、その薬をやめることが必要であるように、
日々の生活の中でも、健康のために何か始めるとき、薬や健康食品を服用し始めるとき、
自分が、今、健康に悪いことをしていないか、悪いものは身近にないか、
思い返すことが必要かもしれませんね。
〇
深く愛することのできる人だけが、同じように、深く悲しむことも経験できる。
(トルストイ『幼年時代』より)
悲しんでもいい。
泣いてもいい。
〇
幸福の秘訣のひとつは自分自身の不機嫌に無関心でいることだ。
(アラン『幸福論』「ストイシズム」白井健三郎訳より)
不機嫌は、無視していると、犬が犬小屋に戻っていくように、動物的な生命力の中に戻って薄らぐものだ、
とアランは言います。
「わたしが満足しているのは暖まったからではない。満足しているから暖まるのだ」
〇
死期は序を待たず。
死は、前よりしも来らず、かねて後に迫れり。
人皆死ある事を知りて、待つことしかも急ならざるに、覚えずして来る。
(兼好法師『徒然草』より)
〇
花は半ば開くを看、酒は微かに酔うを飲む。
(洪自誠『菜根譚』「後集」より)
花見は半開、お酒はほろよい、
それがよろしい。
満開も、泥酔も、あと味の、趣き苦し。
〇
みんなは、特急列車に乗りこむけど、いまではもう、なにをさがしてるのか、わからなくなってる。
だからみんなは、そわそわしたり、どうどうめぐりなんかしてるんだよ・・・。
(サン=テグジュペリ『星の王子さま』内藤濯訳より)
〇
人間至る処青山有り
(僧月性『清狂遺稿 上』「将東游題壁」より)
男兒立志出郷關
學若無成不復還
埋骨何期墳墓地
人間到処有青山
男児志を立てて郷関を出づ
学若し成る無くんば復た還らず
骨を埋むる何ぞ墳墓の地を期せん
人間到る処青山あり
スペンサー ジョンソン の『チーズはどこへ消えた?』にも同じような話がありましたね。
変化の前には勇気が必要です。
でも、どこへ行っても、青々とした美しい山があるものです。
〇
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます