ナッパちんが女子ショッピングで観る予定で、満席で観れなかった映画。
気軽に見に行ったら、やはり満席でびっくり。シルバーカーのおばあちゃんとかいるし。平日だからこどもはいないけど、老若男女でいっぱい。
なにかと話題作なのね。
公開から2月経っても上映してるだけで「君の名は。」クラスのヒットなのに、
のんさんのとばっちりなのか、NHK以外の民放では全く報道されないのも恐ろしいわ。本名を使っちゃダメって、芸能界って怖いわ。
そんな悪意すら、作品の逆宣伝になってるかも。
「あまちゃん」の天然ぷりで抜擢された、のんさんの声がほんわりのんびりした主役のすずさんと重なる。
演技力というより、すずさんのキャラは、彼女しかいないと思えるほど。
どの世代にも見れる、悲惨だけではない、戦争映画になっています。
戦争はその視点、切り口で色々な作品があるけど、好みを超えて、圧倒的多数の庶民の生活にはとても共感する。
ファンタジーも入ってるフィクションだけれども、空襲の日時、足りない食料を賄うべく戦時食の作り方、風景、軍艦で行われる手旗信号、実際の調べられる限りリアルに描写されているそうで。
中島京子さんの「ちいさいおうち」でも感じたように、戦時中とはいえ、ひもじくても、大事な人やモノを無くそうと、やり切れなくても、庶民の生活は綿々と続き、笑い、喜び、恋したり、嫉妬したり、していたんだろうなと思う。
そんな柔らかいムードの中だからこそ、悲惨さや怒りのインパクトが強い。
原爆の描写さえ、直接的ではない。
戦争はしたくないということは、誰もが思っているけど。
この世界の片隅に、戦争があってもなくても、ささやかでも幸せな庶民の暮らしがあるということを、その平和さをどう守ったらいいのかと、実感させてくれるのでした。