梅雨のこの時期、山の中に入ると、ぽつんぽつんと咲いている清楚で可憐なササユリを目にすることがあります。ただ、めったにありませんが。特に近年、数が非常に減少しており、県によっては準絶滅危惧種に指定されています。
この日やって来たのは、愛知県豊田市北部の山の中。ここに「ささゆりの里」があって、地元有志によって、ササユリが保護・公開されています。
山の中の国道を走って近づいたら、
奥さん 「ほら! 看板が出てるよ」
への次郎 「ここから入るみたいだね」
左折すると、
この狭さ!
対向車が来ないことを祈りつつ、どんどん狭くなる山道をのぼって行くと、やがて、
奥さん 「見て! 咲いてるよササユリ」
への次郎 「ほんとだ! もうすぐだね」
見えてきました、駐車場。すでに見学を終え、山を下りてきている人も。
テントのところで協力金一人200円を支払い、山に登って行くと、
甘~い匂いがしてきました。前方の斜面の上を見ると、一本のササユリ。
思いっきり腕を伸ばし、パチリ。近づき過ぎたため、いい匂いにくらくら。
その先には、涼しそうなアジサイです。夢中で撮っていたら、
この日来ていた小学生たちに追い越されました。急いで追って行くと、
先の方で、先生が小学生にクイズを出していて、
先生 「ササユリは、種が落ちて何年後に花が咲くかなぁ?」
小学生 「…」
先生が子供たちを困らせている間に追い越して、先に行くと、
山道に沿って、ぽつん、ぽつんとササユリが咲いていて、
また看板発見! 見ると、足元にたくさんのササユリ。
その先には、別の小学生がいました。
先に進むと、獣による食害を防ぐために、
地域住民によって防護柵が設置されていました。
さらに進むと、パッと眺望が開けてきました。
奥さん 「向こうに、緑のテントがあるよ」
への次郎 「小学生が目指しているのは、あそこだね」
行ってみると、
下の谷に向かって遊歩道があって、突き当りを右上に登って行くようです。
さっそく下りて行くと、
遊歩道の下のあたりは日当たりが悪いせいか、蕾がちらほら。
遊歩道の底から上に登って行くと、日当たりがいい斜面に咲いていました。
遊歩道を一番上まで登ると、
奥さん 「群生地よ!」
への次郎 「けっこう人が来ていたんだね」
一面に咲いたササユリ、白あり、淡いピンクあり、色の個体差が大きかったですね。
葉っぱは、ほんとにササそっくり。
群生地を通り過ぎて、振り返りました。
この群生地と谷の遊歩道は、緑のテントのお宅の所有地で、ご夫婦で整備されているそうですよ。ありがたいことです。
ササユリの散策路はあと半分ありますが、ここで引き返すことにしました。
緑のテントの方に戻ると、
小学生が集まっていて、先生の話を聞いていました。
「お先に御無礼しまーす」
小学生の脇を通り過ぎ、さかんに鳴いていたウグイスの音を聞きながら帰って行きました。