往路3キロを走り終え、もう、ヘトヘト。
ベンチに座り込み、しばらく神岡の町をながめていました。
「公害で騒がれていたけど、きれいな町だなぁ」
神岡鉱山前駅のホームを見ると、建物に張り紙が。
「神岡の人は、フレンドリーだ」
しばらくしたら、乗車のアナウンス。折り返しです。
「前のお二人、撮影に夢中。組みやすし、か?」
乗車が完了しました。復路、スタート!
隣の奥さん、最初から全力です。
「もみじ2号」は軽快に走りました。
「ガッタン!」「ガッタン!」「ガッタン!」「ガッタン!」「ガッタン!」…
トンネルに入りました。
「真っ暗だ!」
と思った瞬間、突然、線路に閃光が走った。
と思ったら、ライトアップ でした。壁には文字も。
往路ではなかった、イキな演出です。
「また来てね、ってことか」
途中駅の飛騨神岡駅を通過。と、そのとき、前のお二人、
「なにっ! 肘タッチ? への次郎を挑発かぁ」
やがて、上り坂にさしかかりました。
「ガッタン」「ガッタン」「ガッタン」…
「前のお二人、マジこぎだ」
さらなる急坂です。
「難所だ!」
「もみじ2号」も急減速。
「ガ ッ タ ン」「ガ ッ タ ン」「ガ ッ タ ン」…
こぎ続けて、やっと難所を越えました。
黄葉の木々の下を進んで行く二人。
「そろそろ、終点かな」
前方に終着駅。ここで一旦停止。前との間隔をとるようです。
係員の旗が振られ、Goサインが出ました。
「もみじ2号」、終着駅に向かって突進! ところが、
「なぬっ! 線路が1m近く高くなってる! 」
最後に、最大の難所がありました。
への次郎、渾身のペダルひと蹴り。無事、ホームに入りました。
後続組もぞくぞく、終点奥飛騨温泉口駅に戻ってきました。
下車したら、足腰が痛く、痛くて。まともに歩けませんでした。
やっと愛車にたどり着き、車内に倒れ込むしまつ。老兵には、ちと、無理な遊びでしたね。
もらったランチクーポン、お土産クーポン、晩ごはんクーポン、無駄にしました。
「ごめん」