駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

読書の秋/ロバート・B・パーカー

2006年09月18日 | 読書
秋の夜長と言いますが、今朝は早起きしてしまって秋の朝長である。
コーヒーをポコポコと入れて、積んである本を取り出してみた。
最近、目がかすんでしまって読みにくいんだけど、メガネをかけたらバッチシ!(ローガンだ。ひ~)

ロバート・B・パーカーのスペンサー・シリーズは、30年以上前からのヒット作で、息の永い連続物だ。
自分が出合ったのは、まだ20代前半だったけど、その頃は文庫化されていない頃だったのではないかと思う。ハードカヴァーのスペンサー・シリーズは一世を風靡して、本屋の店頭に平積みされていたくらいのヒット作だった。
今もそうだけどその頃も常に貧乏だったので、他に読みたい本も一杯あったりして買うのに躊躇したのを覚えている。最初に買ったのは「初秋」だったか?
でも一旦買って読み出したら、シリーズの全作品を買って読みたくなって少しずつ買い揃えていった。
スペンサーの強くてインテリで、こっけいにすべるギャグや、グルメでドーナツ好きでビールを好んで飲むというキャラを、ファンは愛してやまない。
恋人のスーザンはまたイヤミなくらい完璧な美人なんだけど、悩んだり別れたりまたくっついたりハラハラさせてもくれる。
数少ない友人のホークは不気味で悪の巣窟のようなイメージなんだが、実は澄み切った秋の青空のような心の持ち主。ホークの黒豹のような落ち着きは野生そのもので、読んでいて憧れと安心感を与えられる。研ぎ澄まされた精神は、スペンサーとボクシングで共に戦い培ったものだ。始めは敵同士だった二人だったが、お互いの実力を認め合い、心を許しあうようになった。

ロバート・B・パーカーは、スペンサー・シリーズ以外にも作品があり、新作が出るたびに読んだが、やっぱりこのシリーズが一番好きだった。著者自身もそうだったのではないかと思うんだけど、だんだんと登場人物が重複してしまってきたりしたのが面白い。
オレは長年にわたり全作品をハードカヴァーで買い、読んでいるけど、印象に残っているのはそんなに多くない。「初秋」「失投」あたりの初期の頃に読んだものが、やはり心に残っている。
まあ水戸黄門みたいなもので、だいたいがパターン化してきてしまうし、バリエーションは多彩でも「儲からない探偵が活躍する」という設定なので仕方あるまい。

オレは、引越しした時に全ての本を古本屋に売ったので、手元にあるのはその後買ったものしかない。ロバート・B・パーカーのハードカヴァー全作品をまとめていくらになったかと言えば、くず同然だった。ショックだったが、事情が分かれば当たり前だった。古本屋が欲しいのは、今売りやすい店頭に並んでいる新作だけであった。
最近は、本屋の店頭でスペンサー・シリーズを探しても、新作が出た時しか並ばなくなってしまった。ハードボイルドって、残念ながらもう人気はないのかな。
残念!
コメント
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