天使というものが存在するとしたらどんな形だろう。それは結構大きくて恐ろしいんじゃないか。
(テッド・チャンの短編の影響)
散歩をしながらぼんやりと考えていた。その時ちょうど自動車整備工場の前を歩いていたので、思い返すとその天使像からはエンジンオイルの匂いがする。
背中の翼だけでなく胸にも足にも豊かに羽根が湧いている。抜けて降り注いでも散ってもまた生える、輪郭がはっきりしないほどの大量の羽根。
その物体の中心あたりからはまぶしく光が溢れる。
そして人型の足元は土で汚れ血で濡れている。繰り返し傷つきながら回復し続けるから常に血が滴って赤い足跡を残す。
言葉は通じないだろう。
意図もわからないだろう。
野生的で怪獣みたい、なんだか愉快。

(テッド・チャンの短編の影響)
散歩をしながらぼんやりと考えていた。その時ちょうど自動車整備工場の前を歩いていたので、思い返すとその天使像からはエンジンオイルの匂いがする。
背中の翼だけでなく胸にも足にも豊かに羽根が湧いている。抜けて降り注いでも散ってもまた生える、輪郭がはっきりしないほどの大量の羽根。
その物体の中心あたりからはまぶしく光が溢れる。
そして人型の足元は土で汚れ血で濡れている。繰り返し傷つきながら回復し続けるから常に血が滴って赤い足跡を残す。
言葉は通じないだろう。
意図もわからないだろう。
野生的で怪獣みたい、なんだか愉快。
