貝殻の中
なめらかな乳白色の光沢の
やわらかく息づく生の身の
その肉についた傷と滲出液と時間
(痛み)
その傷がなければ彼女・私は
そのような彼女・私ではない
それと戦い
それから逃げて
諦めてまたもがいて
それを深く中に抱いて
私たちはそのようなかたちになった
舌に残るほんの少しの苦味のアクセント
口から出ることのないため息の気配
「すっごく美味しい」
私たちは満足してランチを終えた
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