昔、ジローさんが言ってた。
「時々本当に天使みたいな人がいるんだよ」って。
(その時ひそかに思った。そうだな、感知するってことは。確かにジローさんにも天使要素ある)
その時天使認定されていたのは、家族への想いが伝わってくる、中央アジアのお父さんだった。話してるだけで自分まで深く慰められる、なんの用事もないのに話したくなる。その人からは不思議にきれいなものが泉のように静かにあふれていた。
今思い出した。
また別の、でも同じ国の若い研究者と話したこともある。あまり英語ができなくて、身振り手ぶりを交えて歩きながらしゃべった。
「カブールにはテレビ山っていう山があるんだ。」
あんまり変な名前なので、TVってテレビの?って聞き直したけど、やっぱりそう言ってた(違うかもだけど。)
「首都の街だけど夜はいろんな動物がでる。」
「どんな動物?」
動物の名前をあれこれ言って、ジェスチャーまでしたけど最後の一種類はついになんだかわからなかった。
言葉もろくに通じないのにとてもやさしい人、それが伝わってきて、自分が軽薄なすれっからしみたいに感じて申し訳なかった。
なにか私たちがどこかで無くしたものをその身の中に持っているような。
あの人はあの人たちは、どうしただろう。
私は、なんて何にも知らずわからないんだろう。
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