*2017年5月9日撮影
クマバチがぶんぶんと飛ぶ季節になりました。
アシナガバチもときどき目にしますが、たいていは小型のフタモンアシナガバチです。
フタモンアシナガバチは活動を始めるのが早いようです。
今日はそのフタモンアシナガバチが巣作りをしているところを見ることができました。
*2017年5月9日撮影
今、巣作りをしているのは、冬越しをした新しい女王蜂です。
女王蜂がひとりで小さな巣を草の茎などに作ります。
できた巣に女王蜂は最初の卵を、巣の穴の数だけ産みます。
そして生まれた娘たちを、女王蜂は育てます。
娘たちが育つと働き蜂になるので、以後女王蜂は働く必要がなくなり、子を産むことに専念できるようになります。
こうして働き蜂はどんどん増え、巣は大きくなり、次々子供を育てます。
*2017年5月9日撮影
やがて娘たちの中から次の女王蜂が選ばれ、特別に育てられます。
女王蜂の体内に蓄えられていた雄の精子(前年の秋に交尾した雄のもの)が尽きると、受精しない卵から雄の子供が生まれます。
次の女王蜂は、他の集団の雄と交尾し、孤独な冬越しに向かいます。
前の女王蜂、その娘たちの働き蜂、最後に少しだけ生まれる雄、これらはすべて冬が来る前に死んでしまいます。
1年限りの家族なのです。
その1年家族の始まりの巣作りが、これです。