さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

イチヨウ(桜)

2019-05-07 22:32:56 | 樹木

*2019年5月7日撮影

 10連休が終わりました。
 今日は肌寒いながらも、それなりに日が差してまずまずの天気でした。

 今日は、イチョウ(銀杏)ではなくてイチヨウ(一葉)という八重桜を見ていただきます。

 ソメイヨシノはもうすっかり終わって、葉桜になりました。今は八重桜が見頃です。
 八重桜の中ではカンザン(関山)という桜が、濃いピンクの花をたくさん咲かせるので人気です。
 会津の鶴ヶ城公園にもカンザンは咲いています。
 カンザンは咲いているのですが、今日はイチヨウを見ていただきたいのです。





*2019年5月7日撮影

 イチヨウという名は、花の中心部にある雌しべが1本大きく伸びて、その下部が葉に変化するというところから名付けられています。
 花の中に葉が一枚あるというわけで「イチヨウ(一葉)」なのです。
 実際には、下部が葉に変化している雌しべを見ようとすると、なかなか苦労します。
 どの花も皆そうだというわけではなくて、「そういう花がある」という程度だと思ってください。





*2019年5月7日撮影

 雌しべが下の方だけ葉に変化するというのは、とても驚きです。
 ただ花をよく見ると、花びらに変化しているように見える雌しべもあるし、一本だけではなくて2本の雌しべが葉に変化していたりもします。
 とても不思議ですが、葉も花も木も、元は同じ細胞だったと思えば、ありえないことではないと思います。
 ただ、なぜ雌しべの一部が葉になる必要があるのか、というのはわかりません。





*2019年5月7日撮影

 そんな花の不思議は別にして、イチヨウという桜は、とてもしっとりとした風情があって、私は大好きです。
 花は葉と一緒に開きますが、花と葉のバランスも絶妙です。
 見事な桜だと思います。





*2019年5月5日撮影

 人の手で交配されて誕生した園芸品種の桜を里桜といいますが、その多くは八重桜です。
 たいてい開花期がソメイヨシノよりは遅くて、花見の時期が終わった頃に咲く桜です。
 人の思いがこもった桜と言っていいのか分かりませんが、八重桜の美しさは、人の心をとりこにする魔力があるようです。

 イチヨウは美しい桜です。