さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ウラギンヒョウモン(蝶)

2022-06-25 22:05:24 | 昆虫

*2022年6月25日撮影

 6月も終わり近く梅雨のさなかですが、今日は晴れて猛暑となりました。
 しかし今年の春を冷静に考えると、どうも一般的に気温が低かったように思います。
 雨の量はそれほど多いわけではなかったのですが、雲が多く風の冷たい日が多かったように思います。

 ここ数日急に暑くなったせいか、トンボや蝶の姿が増えてきました。
 それでも例年よりはかなり少なめだと私は思います。

 一例として、会津の鶴ヶ城公園に毎年たくさん見られたクロイトトンボを、今年は全く見ません。
 2022年の一大異変です。

 それはそれとして、今日はウラギンヒョウモンを撮影できました。
 少し小さめのヒョウモン蝶の一種です。減少傾向にあり、あまり見かけない蝶ということになりつつあります。





*2022年6月25日撮影

 ヒョウモン蝶というのはもちろん、黒点が多数ある「豹紋」模様の蝶です。
 ウラギンというのは、この写真のように、翅の裏側に銀白色の白点模様があることによります。

 同じように翅の裏側に銀白色の模様がある蝶は、オオウラギンヒョウモン、ギンボシヒョウモン、ウラギンスジヒョウモンなど、いろいろあって、じつは判別も難しかったりします。





*2022年6月25日撮影

 ただでさえややこしいヒョウモン蝶の世界ですが、日本のウラギンヒョウモンはじつは数種類に分かれるということが、近年の研究で分かってきました。
 DNA鑑定をきっかけとして、長い時間をかけた実態観察や繁殖実験があったと聞きます。
 こうした研究に携わる人々に尊敬と感謝の拍手を贈りたいと思います。

 この研究の成果として広く受け入れられているのは、サトウラギンヒョウモンとヤマウラギンヒョウモンの2種です。
 そのほかヒメウラギンヒョウモンなども提唱されているのですが、地域限定であったりして、まだ「研究中」扱いのようです。





*2022年6月25日撮影

 さて、サトウラギンヒョウモンとヤマウラギンヒョウモンは、それぞれ生息地のイメージから名付けられたのだと思いますが、実際には里にも山にも両種とも生息するとされていて、判別はなかなか難しいようです。
 前翅の後ろ側の形が、凹んでいるのがサト〜で、凹んでいないのがヤマ〜。
 後翅の裏側の色が濃緑色で濃い色がサト〜、黄緑色で明るい色がヤマ〜。
 という2点が、素人にも分かりやすい識別点だそうです。

 ちなみに今回撮影した蝶はそれぞれ別の蝶ですが、前翅のくびれがないという点でヤマ〜のようなのが最初の写真と3番目の写真。
 2番目の写真の蝶は、サト〜のような色合いです。
 4番目の写真の蝶は、前翅がくびれているように見えるので、サト〜でしょうか。

 しかし同じ場所に入り乱れて飛んでいた蝶が、別種のものが混じっていると言うのも変なことのように思えます。
 やっぱり難しいですね。これらの蝶はどちらなのでしょうか。


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