苦戦続きのCエリアでやっとコルリクワガタ成虫を採りました!
*カテゴリーから入ると一連の調査過程に繋がります。
Cエリアは、過去に神戸のSさんがコルリクワガタの分布を確認している場所ですが
オスの交尾器は未検でした。
このエリアは地図を標高500㎜で色付けすると独立した山塊になるため
絶対に外せない場所ですが、昨年に何度か調査するも不発に終わっていました。
今年は、新成虫が野外活動を始める前に何とか見つけたいと思い
先日、単独で現地に向かいました。
↓ 調査場所概略図
Cエリア
日時:2024年4月6日 12:00~14:40
場所:兵庫県中部(Bエリアから北東方向に直線で約17㎞・Dエリアから東方向に直線で約17㎞)
標高:550m前後
天候:晴 気温:15℃前後
↓ ある程度まとまった二次林 ブナは見当たらない
↓ 一部の樹木で芽吹き
小さな沢の両斜面に積もった落ち葉をかき分け、黒く朽ちた細い材を探します。
かき分けて湿り気があれば期待が持てます。
また、緑色に朽ちた材から出てくることもたまにあります。
仮に、おいしそうな材が見つかっても
コメツキムシの幼虫が出てきたら高い確率でコルリはいません。
多くは天敵に捕食されてしまうようです。
↓ 落ち葉をかき分け、土壌菌で黒く腐食した朽ち木を探す
↓ 指ほどの太さ、産卵マークはあったがハズレ!
よさそうな材はある程度見つかるのですが、成虫はおろか幼虫すら出てきません。
やはりここは苦戦する場所です。
斜面にへばりつき、ひたすら落ち葉をかき分ける
こんな地味な作業を1時間もすれば緊張の糸は途切れ、嫌気もさします。
ため息交じりで斜面を登り、また落ち葉をかき分けます。
ちょっと太めのよく朽ちた材を見つけました。
直径は500円硬貨程度で、長さ10㎝ほどの良く湿った黒枯れです。
手でボロボロと崩していくと、蛹室からメスの新成虫が出てきました!
「おった!」思わず独り言。
最終的にこの朽ち木からオス3頭・メス2頭・終齢幼虫1頭の計6頭が出てきて
その後は何も見つけることができませんでした。
↓ ついにメスが出た!
↓ 続いてオス
↓ 北部のブナ帯で見るような色合いのメス
↓ 幼虫も同居(終齢)
↓ 容器にストック
↓ 現地自然光で撮影 金色できれい
↓ メス腹面
交尾器調査の結果
交尾器の調査は今回も瓢箪坊主さんにお願いしました。
いつもありがとうございます。
Cエリアから持ち帰ったコルリクワガタはニシコルリの特徴を有していました。
これで最も気になっていたエリアの一つが埋まりました。
↓ ニシコルリ(調査・画像提供:瓢箪坊主さん)
↓ Cエリアにはニシコルリが分布していた
↓ きれいな輝きのニシコルリ
最後に
今回もニシコルリを採集してしまいました!
カテゴリーは「キンキコルリ」ですが、事実上は「ニシコルリクワガタ」ですね!
兵庫県のニシコルリは思っていた以上に南の方にまで分布しており
今まさに、複雑なファウナを見ています。
↓ ニシコルリ
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