前記事「オオクワガタ・4-誰でも特大を出せるか?」の後編、結果になります。
今やブランドと化した巨大オオクワガタの二つの血統を掛け合わせ
「オオクワガタ・4-誰でも特大を出せるか?」と題して始めた飼育は
順調に採卵でき、菌床飼育で羽化を終えました。
*ここでいう特大とは体長85㎜前後です
↓ 前記事
↓ 左:野生の大型60㎜後半 右:種オス86㎜台
親虫:オス 能勢YG血統86㎜台 × メス 久留米産55㎜台
管理温度:冬季〜夏季温度=約15〜26度
使用した幼虫の餌:ヒラタケ菌床800cc及び1500cc
↓ 2021年4・5月 割り出し
使用した菌床は、A・B・Cの3種ですが、そのうちAとBの中味が同じらしく
事実上「A(B)菌床」と「C菌床」の2種を使用したことになります。
最初の餌交換時に大きかった個体はすべて「C菌床」からでした。
「C菌床」とは、逆さ向けるやつです。
↓ ヒラタケ800cc オスの2本目以降は1500cc
↓ 2022年2月23日 オス
↓ 2022年4月10日 撮影
結果
種としての本来の大きさを遥かに超えた親虫から得られた成虫は
羽化不全が異常に多く、大型ほど不安定でぎこちないものでした。
それらは、劣悪な環境下で羽化したわけではありません。
中にはまともに羽化していれば80㎜を超えたと思える個体もいましたが
羽化後死亡したり、不全がひどく計測が困難な個体は記録の対象から外しました。
飼育頭数:全32頭
オスの体長:最大78㎜程度・最少70㎜程度
メスの体長:最大54㎜程度
↓ 大型個体のほとんどが羽化不全(羽化までの期間約11ヶ月〜15ヶ月)
↓ まともに羽化した最大個体は78㎜程度
↓ 最小個体(小さい個体は早期羽化できれい)
↕ 計測可能な最大個体(78㎜程度)と最小個体(70㎜程度)
↓ メスの最大は54㎜程度(羽化までの期間約7ヵ月〜10ヵ月・羽化不全無し)
オオクワガタ「誰でも特大を出せるか?」と題した1年強の飼育でしたが
結果は、「出せない」でした。
今回の飼育では、異常に多い羽化不全に得体のしれない何かを感じ、不安を覚えたのと
大型血統を用いても私のような一般的な飼育技術・方法では
特大個体を羽化させることは難しいということ。
そして、メスに関しては案外普通に大型が羽化するということでした。
期間中は32ボトルが場所をとり、基本に近い菌床交換で思いのほか費用もかかりました。
オオクワガタを3桁とか4桁とか飼育する方は
ものすごい労力と経費とスペースと時間を注がれていること
そして、超大型を羽化させるような方は
それに見合ったセンスと、情熱なしでは成立しないであろうことを実感しました。
以上、これをもって「オオクワガタ・誰でも特大を出せるか?」を終了します。
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