★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

胎内星まつり2024(2日目)

2024-08-29 06:00:00 | その他の記事
 前回のブログ記事 【 胎内星まつり2024(1日目) 】からの続きです。

 2024年8月24日(土)9時半に中条グランドホテルを出発し、12kmほど離れた星まつり会場へレンタカーで向かいます。

 途中のコンビニで昼食を購入。10時少し前に星まつり会場に到着しました。星まつり2日目は受付けスタッフが増えたため、天文館の助っ人に専念できそうです。11時からの一般公開は天文館スタッフのCさんと交代しながら対応しました。

 ここでは口径60cm反射の筒先に蓋をし、同架しているサブスコープで太陽の白色像や太陽のHアルファ像の観察ができるようになっています。

 雲が多く、お客様に太陽やオーロラなどの説明をしていると、時々太陽が雲間から顔を出します。

 口径13cm屈折望遠鏡を使い投影板に投影された太陽を接写してみました。本影部と半影部がちゃんと写りました。黒点が多いですね。(この時、SNS上ではハートマークの黒点が話題となっていたようですが、私が気がついたのは翌日の午前中の投影時でした)


 途中で曇ってしまいお客様が途切れた際に記念撮影させてもらいました。この大きな望遠鏡がまるで私の個人所有機に見えます。(笑)
 この望遠鏡は昭和機械製作所さんが2003年に納入した口径60cmF8リッチークレチアン式反射望遠鏡です。

 14時から別の任務に就くため、天文館スタッフのCさんと交代しました。
 別の任務というのは、乙宝寺(おっぽうじ、宝という字は古い字体の寶)という新潟では有名なお寺の見学という「星まつりのアクティビティ」の記録撮影係です。14時半にバス乗車。参加者は10人ほど。

 20分ほどの乗車で乙宝寺に到着。


 天平8年(736年)聖武天皇の勅願により創建され、古くは乙寺と呼ばれていたそうです。乙という漢字は別読みで「きのと」。ここの地域名は胎内市乙(たいないし きのと)です。以上、乙宝寺のHPから引用。
 

 1時間ほど案内説明していただいたボランティアさんの後ろ姿を了解をいただき撮影。本業は「乙まんじゅうや」という名物を売る老舗の社長さん?です。話術が巧みで人を引きつける技を見習いたいと思いました。

 なお、この案内ボランティアさんから札幌市内で有名な洋菓子店「きのとや」は創業者?が乙(きのと)出身だったことから名付けられたそうです。(札幌に帰宅後、きのとや本社に電話し現会長の何代か前のご先祖様が乙出身ということを確認済みです)

 これまで、胎内星まつりの期間中は会場から出ることがなかったので、写真記録係でしたが良い息抜きになりました。

 16時半に会場に戻り、会場内を散策。顔馴染みとなったメーカーさん3社に撮影のご協力をいただきました。


 ビノテクノさん。代表の服部さんとは2003年に愛知県で開催された「双眼サミット」で大変お世話になりました。(JR駅から会場まで自家用車で送っていただきました)その後も何回か星まつり会場などでお会いしています。


 五藤テレスコープさん。左の近藤さんにはマークXのモータードライブや星用直視分光器などの件でお世話になりっぱなしです。右の青木さんは五藤光学の社員さんで札幌市青少年科学館開館時のプラネタリウムでお世話になりました。個人所有のマークX望遠鏡を会場に持ってきています。


 昭和機械製作所さん。会社の皆さんには様々な面で個人的に大変お世話になっています。写っている機材は超高精度赤道儀「17E XNOS」という最新鋭の製品です。
 上記3枚の画像はブログへの顔出しOKの了解をいただいています。ご協力ありがとうございました。

 撮影終了後、何か面白いものが出品されてないか会場をウロウロ。


 自分へのお土産としてレンズヒーターを購入してしまいました。
 これまで横田ヒーターさんの製品を2本購入して使っていました。もう1本欲しいなあと思っていたところ、浅沼商会さんのレンズヒーターKLH-1が星まつり特価2,000円で販売されていたので衝動買いです。5段階温度調節機能とタイマーも20分から60分までの5段階調節が可能です。

 


 夕方になり、天文館の屋上には小型の望遠鏡2台と口径15cm双眼鏡1台を天文館スタッフのCさんが準備していました。しばらくすると本部スタッフ3人が屋上に来て望遠鏡操作と説明を行います。

 ドーム内に戻ると、先ほどまで晴れていた空に雲が流れてきたため、口径60cm反射で導入する天体を選ぶのに難儀します。19時から天文館での夜間公開が始まりました。Cさんと私の2人で口径60cm反射を交代で対応します。

 Cさんが最初に導入したのはヘルクレス座のM13。その次がアルビレオだったようですが、天体を導入してもすぐに曇ってしまうので、天体の説明をしながら晴れるのを待ちます。
 私は初心者にも天文愛好家さんにも楽しんでもらおうと「こと座のベガの伴星3個」や、ベガが曇ったら「アルタイルの伴星3個」を見てもらいました。いずれの伴星も主星から離れた位置の10等級から11等級なので口径60cm反射を使えば初心者でも簡単に見ることができます。

 お客様の殆どは天文初心者のようなので、雲に覆われていない見やすく楽しめる天体を導入していましたが、1人の天文愛好家さんからM57を見たいという要望がありました。
 あまり初心者向けでないと判断し、お客様が少なくなってから導入しますねと返答。しばらくすると、お客様が殆どいなくなったことから、こと座のドーナツ星雲M57を導入。空の暗さと口径の大きさで星雲の歪な形や濃淡まで見えます。

 その途端、急にお客様が増え始めるました。天頂付近の星が見え始めたことから集まってきたようです。雲で他の天体を導入する訳にもいかず、そのままM57を見続けることにしました。
 見た後に感想を初心者と思われるお客様にお聞きすると、単に何だかボーっとあるだけという返答だったことから、暗い天体を見るコツをお教えし、もう一度見るよう促すと殆どのお客様が穴の空いたドーナツが見えたと言ってくれました。

 そうこうするうち、土星が雲の上に出てきました。口径60cm反射望遠鏡を土星に向け倍率を480倍まで上げます。まだ低空のため、これ以上の倍率はボケるだけと判断。

 この倍率だとお客様の眼に合わせたピント位置が大事になってきます。天文愛好家さんだと「ピントを動かしていいですか?」と聞いてくるので、接眼筒クランプを私が緩めピント合わせをしてもらいます。なお、殆どの天文愛好家さんは器械近視の傾向が強いようです。
 お客様の多くが初心者だと自分自身で合焦してもらう方法が時間的に無理なので、便宜的にマイナス1デイオプトリー程度に合わせておきます。見た後の感想をお聞きしピントが合っていないと私が判断した場合は簡単な質問をし長年の勘でピント位置を変えると殆どのお客様はハッキリ見えるようになったという感想を語ってくれます。

 並んでいるお客様に土星の輪の消失時期などを説明しながら、望遠鏡を見ているお客様には見えている土星の衛星名と位置を説明するなどして夜が更けていきました。23時30分に夜間公開が終了。24時ごろに本部へ戻りました。

 前日同様、中条グランドホテルに戻りシャワーを浴びビールを飲んで2時に就寝。

 次回のブログ記事 【 胎内星まつり2024(3日目) 】に続きます。
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胎内星まつり2024(1日目)

2024-08-27 06:00:00 | その他の記事
 3日間の予定で開催された第41回の胎内星まつり2024に実行委員会スタッフとして参加してきました。2019年以来5年ぶりの参加です。この様子を3回に分けて書きます。

 なお、前回胎内星まつり2019の様子はブログ記事 【 胎内星まつり2019 】をご覧ください。


 マイカーをフェリーに乗せて新潟県の会場まで往復するのは自宅を長期間留守にできないことから諦め、飛行機で往復することにしました。
 4月下旬に札幌丘珠空港から新潟空港までトキエアの運賃を調べたところ、新千歳空港発着のJAL便の方がかなり安かったので、トキエアを諦めました。札幌丘珠空港は自宅から車で10分ぐらいでとても便利なのですがね。

 2024年8月23日(金)7時過ぎに自宅近くの停留所から空港連絡バスに乗車。早朝というのに満席。私は最前列の補助席でした。8時前に新千歳空港に到着。
 JALのJGCチェックインカウンターに行くと男性グランドスタッフさんに対応していただきました。これまで数十回もJALカウンターを利用していますが、男性は初めてです。


 仙台空港発のJAL2901便が新千歳空港に到着し14番ゲートに駐機する直前の9時33分に撮影。このJAL2901便はこの後に私が搭乗する新潟行きJAL2872便になりますが、仙台空港保安検査の問題で出発が1時間近く遅れたため新千歳空港への到着がかなり遅れました。機材はエンブラエル170型機で登録機体番号はJA222Jです。


 定刻よりも25分遅れの表示になっていますが、この後さらに5分遅れの9時55分の出発になりました。ほぼ満席でした。


 新潟県沖の粟島が見えました。あと10分ほどで新潟空港に着陸します。

 新潟空港に着陸したのは11時16分でした。
 札幌の自宅を出る時の気温は26度。新潟空港は36度。ムッとする暑さです。空港でレンタカーを借り、その際に無料貸し出しの傘もお借りしました。
 前日にオリックスレンタカーから電話があり「予約していた軽自動車が出払ってしまうのでコンパクトカーでもいいですか。料金は軽自動車のままで」とのこと。もちろん承諾しました。

 13時前に星まつり会場に到着。大会実行委員の沼澤さん達もちょうど到着したところでした。早速、本部設営のお手伝い。


 看板掲示のお手伝いをしてから撮影。この日の胎内市の最高気温は39度。会場の標高は200mほどあるのでもう少し気温が低いらしいのですが、水分をかなり意図的に補給しないと熱中症になってしまいます。


 スタッフの人数が足りないので、流れ落ちる汗を拭きながら受付けをしていたら、知人のKさんが私の前を通り過ぎました。
 「あれっ! 何でここにいるの?」とKさんに問いかけられ「私はJPL(Japan Planetarium Lab.)の北海道支部長なので」と返答。(笑)
 Kさんとは今年の4月に北米皆既日食時の帰りにテキサス州ダラスフォトワース空港でお会いしたばかりです。Kさんが撮影してくれた画像を拝借。すでに暑さでバテ気味の私です。それにしても暑い。


 会場には飲食店10数社を含め60数社が出店。会場周辺には開催期間のみ駐車場所やキャンプ場所が特例で許可されていますが、例年混雑気味のようです。画像は星まつりパンフレットを接写。


 本部前で組立てられた口径30cmF10フローライト屈折経緯台です。個人所有の機材ということに驚きました。
 鏡筒部は4分割で、接眼部+細い鏡筒+太い鏡筒+対物枠に分解可能です。架台部は昭和機械製作所さんの特注経緯台です。チェーンブロックを使い架台ブロックと鏡筒を個々に吊り上げ4人がかりで組立てしていました。

 暗くなってから本部の受付けを離れ、200mほど離れた胎内自然天文館へ向かいました。この日の夜は20時30分から23時30分までスタッフのCさんと私の2人で交代しながら屋上に設置された口径60cm反射望遠鏡の操作と説明をさせていただきました。雲が多いのが残念でした。

 深夜0時に本部に戻り、レンタカーで中条グランドホテルへ向かいました。同乗してもらったJPLの脇屋さんとのおしゃべりで道を間違えそうになりました。途中で月の輪熊が公道から逃げていくのを目撃。ちょっと小さめのクマさんでした。

 なお、現地で車中泊か施設内で雑魚寝の予定だったのですが、ホテル宿泊予定のスタッフが急に来られないことになり、その代わりとして私が急きょホテル宿泊となりました。無償ボランティアなので宿泊代は自腹です。(笑)

 シャワーを浴び冷たいビールを飲み2時に就寝。やはり冷房が効いたホテルは快適です。ベッドで熟睡できました。来年からはホテル宿泊にしようかな。

 次回のブログ記事 【 胎内星まつり2024(2日目) 】に続きます。
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帯広美術館で開催されている星野道夫写真展を見学

2024-06-29 06:00:00 | その他の記事
 前回のブログ記事 【 植村直己記念館を見学 】からの続きです。

 2024年6月22日(土)の昼前、おびひろ動物園の敷地内にある植村直己記念館を出て、すぐお隣の帯広美術館の見学をしました。


 ここでは星野道夫写真展が開催されています。開催期間は2024年4月20日から6月30日までとのこと。


 展示室内は撮影禁止。展示室入り口のパネルだけ撮影が許されていました。

 展示されていた写真の1枚1枚が自然の瞬間を切り取られた芸術作品のようでした。天体の証拠写真を主に撮影している私にとって、このような作品を鑑賞し撮影時の状況を想像することは貴重な時間です。

 美術館を出た後は、帯広市郊外の 「ぶた一家」 という食事処で昼食。昼食後に帯広競馬場へ向かいました。競馬場の様子は次回のブログ記事で。
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さっぽろライラックまつり2024が開催

2024-05-21 06:00:00 | その他の記事
 さっぽろライラック祭りが2024年5月15日(水)から開催されています。

 5月20日(月)の昼前、街中まで用事があったついでに大通公園のライラックを見てきました。


 大通公園の花壇には色とりどりの花が咲き誇っていました。薄曇りです。


 大通3丁目で撮影。テレビ塔はお化粧直しのため上部がネットで覆われていました。
 今年はライラックの花が咲くのが早かったようで、満開を少し過ぎていました。付近はライラックの香りが漂っています。

 大通公園5丁目から7丁目は様々なテナントなどが出展されていますが、ちょっとした飲食をするだけでも割高なので4丁目までの見学で我慢しました。(笑)

 大通会場では5月26日(日)までライラックまつりが開催されています。
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茶廊法邑企画展を見てきました

2024-04-23 06:00:00 | その他の記事
 4月20日(土)午後から札幌市東区の茶廊法邑(さろうほうむら)さんで開催された企画展プロジェクタートークショーを見てきました。


 アマチュア写真家さん5人による写真を画面に投映しながらのトークショーです。2日目の4月21日(日)にも異なる5人によるトークショーが行われたそうです。(もしかしたらプロの写真家さんが入っていたかも)


 まず、星仲間でもある横山明日香さんとスペシャルゲストの黒田未来雄さんによるトークショーからスタート。投映中のスライド撮影は自由とのことです。40席ほどパイプ椅子が用意され満席でした。

 横山さんが写された静止画像を以前に見たことがありましたが、魚眼レンズによるオーロラの動画は圧巻でした。それに加え、黒田さんとのトークはとても印象深い内容で、黒田さんの猟師としての感性に興味が湧きました。

 私は横山さんと黒田さんのトークショーが終わった時点で会場から抜け出し、法邑さんの喫茶カウンターでコーヒーを飲みながら体を動かしていました。まだ腰痛が完治していなかったのと、アマチュア写真家さん達のレベルが高すぎて私にはついていけなかったためです。


 黒田さんの著作「獲る 食べる 生きる」です。
 1回目の休憩の合間に黒田さんご本人から買わせていただきました。本にはちゃっかりサインもいただいています。(笑)

 喫茶カウンターで本を読み始めると、文体の素晴らしさと私が知らない凄い内容に驚きつつ、猟師の感性が星の世界とも繋がっていることを感じます。

 茶廊法邑さんでは半分ぐらいしか読めなかったことから帰宅後、じっくりと読むと、最後のページに書かれていた母熊の描写に心が揺さぶられました。
 久々に魂を揺さぶられる書籍でした。黒田さんとの出会いに感謝です。
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