前置きをする。
今回の投稿は、環境省レンジャー諸氏の再三の要求に応じたものである。
#阿蘇の山でみちなおし
#近自然工法
不肖西は元トレイルランナー。しかしてその実態は、矛盾を抱えたランナーであった。
今から30年前の学生時代、友人とトレーンングを積み、屋久島(宮之浦岳)をテン泊しながら縦走したことがある。天候にも恵まれ屋久島の素晴らしい自然や眺望に触れて感動した一方で、真の自然の破壊者は、自然を「愛する」人々に他ならないことが強く心に残った。
踏圧によって植生がなくなり、土が流亡して溝状になって荒れ果てしまったた登山道、樹林地帯ではむき出しとなった樹根の夥しい損傷痕、ルートを外れた茂みには登山者の無数の排泄物。そして、縄文杉の前に立ったとき、その神々しいまでの生命力に圧倒された一方で、この偉大な生命体を亡き者にするのは、自分達のこのような行為ではないかと気付き、若かった不肖西は、屋久島の代表と見立てたその縄文杉に「ゴメン、俺はナニもできんばい」と謝ったのだった。
屋久島には、その昔、杉を切り出すために敷設されたトロッコ列車の線路が残っていた。くたびれた足にザックは重く、若気の「諦観」を抱えてレールの枕木を踏みながら前を歩く友人と無言で下山したことを思い出す。
そして、その後、不肖西は社会人となって正々堂々と一般論的な破壊者側に立ち、以来、キッパリと「登山」には終止符を打ったつもりだった。しかし、近年になって図らずも「山を走る」という暴挙に出てしまったのだった。
さて、もう多くを語る必要はないだろう。
「近自然工法」とういう登山道の修復技術がある。日本では北海道がメッカだ。
人工物をほとんど使うことなく、登山道の周辺にある岩石や土、倒木等を利用して自然に近い形で安全かつ荒廃を未然に防ぎながら自然回復を期待するといった登山道を修復する技術のことだ。
この技術のキモは、登山者にソレとは気付かれないにように修復すること。
Trail Restoration
あるいは、今後の登山道整備の基本技術になるのだろう。
実は、トレイルランナーになった当初からこの技術には注目していて、いずれ学ばなければならないと思っていた。
まだ、無理は禁物だが、7月9日に、阿蘇山の杵島岳でこの技術を学ぶ機会を得た。
重労働に違いはないが、「登山」をするより心が晴れる。
「トレイルレストーラー」
なんかカッチョ良くね?
そして、不肖西は、「シン•トレイルランナー」を目指す。
なんつって。
退院以来、自宅でほぼ毎日階段トレーンングや筋トレ(心拍数130未満)を実施していて、一般「登山」レベルや災害時の現地踏査のための体力は維持していたことを、念のため記しておく。決してムリはしていない。
今回の投稿は、環境省レンジャー諸氏の再三の要求に応じたものである。
#阿蘇の山でみちなおし
#近自然工法
不肖西は元トレイルランナー。しかしてその実態は、矛盾を抱えたランナーであった。
今から30年前の学生時代、友人とトレーンングを積み、屋久島(宮之浦岳)をテン泊しながら縦走したことがある。天候にも恵まれ屋久島の素晴らしい自然や眺望に触れて感動した一方で、真の自然の破壊者は、自然を「愛する」人々に他ならないことが強く心に残った。
踏圧によって植生がなくなり、土が流亡して溝状になって荒れ果てしまったた登山道、樹林地帯ではむき出しとなった樹根の夥しい損傷痕、ルートを外れた茂みには登山者の無数の排泄物。そして、縄文杉の前に立ったとき、その神々しいまでの生命力に圧倒された一方で、この偉大な生命体を亡き者にするのは、自分達のこのような行為ではないかと気付き、若かった不肖西は、屋久島の代表と見立てたその縄文杉に「ゴメン、俺はナニもできんばい」と謝ったのだった。
屋久島には、その昔、杉を切り出すために敷設されたトロッコ列車の線路が残っていた。くたびれた足にザックは重く、若気の「諦観」を抱えてレールの枕木を踏みながら前を歩く友人と無言で下山したことを思い出す。
そして、その後、不肖西は社会人となって正々堂々と一般論的な破壊者側に立ち、以来、キッパリと「登山」には終止符を打ったつもりだった。しかし、近年になって図らずも「山を走る」という暴挙に出てしまったのだった。
さて、もう多くを語る必要はないだろう。
「近自然工法」とういう登山道の修復技術がある。日本では北海道がメッカだ。
人工物をほとんど使うことなく、登山道の周辺にある岩石や土、倒木等を利用して自然に近い形で安全かつ荒廃を未然に防ぎながら自然回復を期待するといった登山道を修復する技術のことだ。
この技術のキモは、登山者にソレとは気付かれないにように修復すること。
Trail Restoration
あるいは、今後の登山道整備の基本技術になるのだろう。
実は、トレイルランナーになった当初からこの技術には注目していて、いずれ学ばなければならないと思っていた。
まだ、無理は禁物だが、7月9日に、阿蘇山の杵島岳でこの技術を学ぶ機会を得た。
重労働に違いはないが、「登山」をするより心が晴れる。
「トレイルレストーラー」
なんかカッチョ良くね?
そして、不肖西は、「シン•トレイルランナー」を目指す。
なんつって。
退院以来、自宅でほぼ毎日階段トレーンングや筋トレ(心拍数130未満)を実施していて、一般「登山」レベルや災害時の現地踏査のための体力は維持していたことを、念のため記しておく。決してムリはしていない。