りたいあまん

リタイア後どうしたら充実した人生を送れるか。日々模索しています。

線香花火の思い出

2016年08月16日 | 日記
一年前のちょうど今頃のことである。
仕事を終えて教室を出てくると階段の下のあたりで
女の子が二人でしゃがんで花火をしていた。
中三のsayakaとmasayoだった。二人とも高校受験を控えている。

私が「おお。線香花火か?」と言いながら近づくと
「ちょうどよかった。先生もやる?」とmasayoは私の返事も待たずに
一本くれてよこす。
「持ってて」といってマッチで火をつけてくれた。
火がまわって下のほうに玉ができたころ私はしゃがみ直そうと
うっかり体をうごかしてしまったのだが、その振動で玉が落ちてしまう。
それを見たsayakaが「あ~あ。落として」と言う。
masayoがすかさず「さやー。それ禁句だよ」と言った。
「ああ。。。ごめん」と、sayakaは言ってはいけない言葉を口に出した
ことを謝った。
私は「だいじょうぶだよ。二人とも合格ラインなんだから」と言って慰める。
masayoも「勝丼たっぷり食べてくからだいじょうぶ」とおどけながら言う。
私も「今度キット・カット(きっと勝つ)買ってきてあげるよ」と続けた。

いまどきの若者もゲンをかつぐのか。
お守りも肌身離さずに持ち歩いているようだし。

半年後、二人とも無事に第一志望の高校に合格したのであった。
勝丼とキット・カットの霊験あらたかであったようだ。



コメント (4)
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