(2015年4月1日の記事に情報を追加しました)
【ガスパール・カサドと原智恵子の結婚、1959年】
1959年5月9日、名チェリスト、ガスパール・カサド(Gaspar Cassadó, 1897-1966)氏とピアニスト、原智恵子(1914-2001)さんがイタリア・シエナのスタム・チェチーレ教会で結婚式を挙げました。
お二人の結婚は宗教的な問題から波紋を投げたそうです。原さんは幼時に洗礼を受けたカトリック信者。それだけに先夫・川添史郎氏との離婚とこの再婚は難しいと見られていたそうですが、よかったですね。
↑ 仲人はバチカン駐在大使の鶴岡夫妻。日本にいる2人の愛児はスペインに迎えてカトリック系の学校に入れることになったようです。
↑ 結婚式でのようす。新婚旅行後はフィレンツェにあるカサド氏の古城に住むことになったそうです。とんでもなく膨大な資産があったようですね。
(以上週刊新潮1959年6月1日号より)
【夫妻の来日公演、1962年】
ガスパール・カサド・原智恵子夫妻は1962年に来日しました。
↑『藝術新潮』1962年12月号より
「夫婦愛の二重奏」というタイトルのコンサートだったようです。
写真の右下に「夫婦愛などとのんきに聞いてもいられない」という半分悪口のようなことが書いてありますが「フィレンツェに大きな城をもっているカサド夫妻が、悠々自適した余世を演奏活動にふりあてるのは、他人がとやかくいうすじあいのものではない。」(藝術新潮本文より)という一節からも伺えるように、ヤッカミからなんでしょうか?
↑ 小学館新学習図鑑シリーズ26 『音楽の図鑑』より 撮影年月・場所不明
。。。今年(2016年)10月に玉川大学教育博物館で「カサド没後50年 原智恵子没後15年記念祭」が開催されるそうです。行かねば!