食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

とんかつ

2009-05-22 08:35:36 | 日記

 かつ = カツレツ、が短縮した呼び名

カツレツ = 小麦粉、パン粉、溶き卵などで包み揚げたもの。

ほぼ全ての揚げ物類は、本来、カツと称さなければいけないのである。エビフライ
、牡蠣フライではなく、エビカツ、牡蠣カツなのである。

 学生時代、いもや、というサラリーマン、学生ご用達のとんかつ屋に常通した。
600円でお代わりし放題。万が一、お米一粒付けて返すと、倍とられるという、エコロジーとボッタクリのアンサンブルのようなお店だ。何度か、テリー伊藤氏をおみかけした。氏も、いもやの常連のようだ。

 10年ほど前、上野の双葉というとんかつ屋にお邪魔した。「うま~い。。。。」
いもやの味に慣れ親しんでいた僕にとって衝撃的だった。消化器系が機能不全に陥るほどの感動だった。特にキャベツ、あれはキャベツではない。空虚な奥ゆかしさ
を煉り込ませた人工食物繊維だ。

 上野のとんかつ屋御三家  ぽん多   双葉    蓬莱屋

上野に出向くと、どうしても双葉に行ってしまう。他のお店にお邪魔したことはない。

 関西ではころもの中身に牛肉を使用する店が多いそうだ。ギュウカツだ。関東人としては、やはりとんかつはトンカツでなければというポリシーがある。
 豚肉のほうが栄養価も高いし(ビタミンB1含有)。安いし。イスラム教徒ではないので、大いに豚肉を食べたい。

 老舗、とんかつ屋デートをお勧めしたい。新しい何か、臨界点を越える何かが見つかるかもしれない( いもや、ではない。)

 トンカツ屋の元祖は、諸説入り乱れているが、やはり、煉瓦亭。
ソースカツ丼の元祖は、間違いなく、福井のヨーロッパ軒だ。

くそばばあ~

2009-05-19 07:58:24 | 日記

 常軌を逸してしまったのではない。

 
 数ヶ月前、新聞か雑誌に掲載されてた記事内容を思い出したので紹介したい。

 老人ホームや、老人介護施設へ慰労訪問する場合、ご老人の両手をしかと握り締め、「いつまでも、いつまでも、長生きしてくださいね~」と、シュバイッツアー
や、ローマ法王のごとく、慈悲の言葉でねぎらうよりも、、、、、、

 「おい、くそばばあ~行く先、短けえぞ、とっととお陀仏しちめえな~」
と、暴君ネロかその母アグリッピナのごとき罵言をはいたほうが、生き生きとされるそうだ。

 ここで思い出されるのが、毒蝮三太夫氏、巣鴨のスーパーヒーロー、僕らの世代ではウルトラマン・セブンの、ふるはし隊員。「くそばばあーきたねえ顔してんじゃねえよ」で有名な、お年寄りいじりの大師匠。

 実際、落語や漫才によって、免疫系が活性化されることを、学術的に判然していこうとする、懇話会や、学会も設立されている。お笑い学会などだ。

 各界著名人で、「くそばばあ~」発言の似合う方を鑑みた。(敬称略)

  (横綱)      ハマコー

  (大関)      立川談志
 
  (小結)      泉谷しげる

  (関脇)      綾小路きみまろ


 { 番外= くそばばあ~ と言われたら、体内の免疫系が、全滅しそうな人 }

             佐高 信


  
 くそばばあ~が言える人間を目指したい、、、、、、


  

 

えび

2009-05-18 07:11:53 | 日記

 エビ、、、、子供が好きな食べ物である。回転寿司に行くと、エビと卵焼きは途切れることなく流れている。お子様目当てだ。お子様ランチにも海老フライは必ずついている。

 色彩心理学的に、子供は赤色の食品を好むそうだ。赤一色というより部分的に赤が際立っている場合、その傾向が強くでるらしい。
 ころもの後ろにちょこんと出ている尻尾。ボイルしたエビの紅白色。これにひかれるのだろう~軟質な食感も子供の嗜好に合っている。
 
 時を経て大人になると、トンカツ屋で海老フライ定食を注文する男性閣下はほとんどいない。海老フライ = 女性、こどもの食べ物という、悲しい方程式ができてしまった。いにしえより、エビはその外観から甲冑を連想させ、武勇の象徴として喜ばれていたのに、、、、、、
 
 思うに、漫画家の梅図かずお先生は、きっと毎日海老フライを召し上がってるに違いない。あの、奇をてらう服装と、邸宅。間違いない、、、、こどもがそのまま大人になったような方だし。

 アメリカン・ロブスターが、フレンチのお皿に盛られると、オマールエビとなる
海老の王様、伊勢海老、イセエビといい、市場の大半は南半球からの輸入品だ。
回転ずしでくるくる回っているエビは、ブラック・タイガーといい、東南アジアからはいってくるものだ。

 海老に含まれているタウリンは肝機能促進に一役かっているし、甲羅やしっぽにはキチン質という免疫力上昇の兵隊が潜んでいる。

 ビールで乾杯のお供には、川海老や甘エビのから揚げをお勧めしたい。

天然

2009-05-16 14:07:48 | 日記

 僕は、昔から天然だといわれる。天然ボケってことだ。

 よく、「天然には勝てないよな。」と人は言う。

 魚でも然り、巷での天然信仰はすごい。栄養価に大差ないのに、天然、天然とお店は宣伝する。ガラスを見れば「スワロフスキー、スワロフスキー」と騒ぎ立てる
女子同様である。

 実際、うなぎの天然率ってどのくらいかご存じだろうか?
わずか、0.02%  五千匹に一匹。そこそこの価格で天然を売り文句にしているお店は眉つばものだ。(もしかしたら、主人が自分でとってきたのかもしれないが)

 某海洋ミネラル関係の会社顧問を、二年ほど前からやらせていただいているが、会社社長、家柄、お生まれが大変よろしい方で、生ものにはほとんど手をおつけにならない。養殖と天然の峻別に関しては天才的な味覚の持ち主だ。その横で、僕はバキュームカーのごとくたいらげている。

 ぶりに関しても然り。富山、氷見の寒ブリなどは、良質の天然もののほとんどは
京都の有名料亭へ出荷され、東京にでまわるものはわずかだという。
 以前、とれたての、わらさ(ぶりの小さいやつ)をいただいたことがあるが、それはそれは、美味だった。
 余談だが、はまち、とぶりが違う魚種だと思っている人がいるが、ぶりの小さいのがはまちである。
 出世魚といい、成長過程で名前がかわるのだ。
ワカシ ⇒ ハマチ ⇒ ワラサ ⇒ ブリ
 となる。ただし、関東と関西で名前が変わるので、なかなかややこしい。さかなくんや、魚類学者ではないので、ひとつひとつ覚える必要はないと思うが、ハマチとブリは同じってことは理解いただきたい。

 ViViの読者だった女史が、LEE に移り、ミセスを経て、婦人画報に落ち着くように。成長に伴い変わっていく。

 出世魚には、ボラ ⇒ トド (とどのつまりが、、、で有名)など、いくつかある。

 本日のまとめ: 市場における、天然うなぎの含有率は極端にすくない。

ねぎ

2009-05-14 07:41:40 | 日記

 生理的に、男性は対象物へ視覚的に強く影響され、女性は臭覚的に強く影響されるのだそうだ。言われてみれば、きれいな花束を見て男性は「きれいだな」でおわるが女性は「まあ、なんてきれいなの」の後に、必ず鼻を近づけてみる。男性がそれをする光景に出会ったことはない。

 ねぎ、言わずとしれた臭覚にうったえる代表的な食べ物。栄養素も豊富なこの食材、好きな人と、嫌いな人とで極端に峻別される。そばやラーメンの注文時、「お願いだからねぎはいれないでくれ」派と、「ねぎ多めにお願いします」派にわかれる。もちろん僕は後者である。いつなんどき、どんな状況下で立ち食い蕎麦に出向いても、このセリフだけは絶対に付け加える。

 ネギの臭いの元は、硫化アリルという硫黄化合物に由来する。基本的に、硫黄がまざると刺激臭を伴う。温泉、特に源泉場でのツーンとする臭いが代表だ。
 口臭測定器も、お口の中の硫黄化合物濃度を測るのが原理だ。最近は種々の測定器が開発されてはいるが、、、、硫黄 = くさい とおおざっぱに覚えていただきたい。

 立ち食い蕎麦で、一人、麺をすする女性をよくみかけるようになった。立ち食い蕎麦こそ、男だけのサンクチュアリーだと思っていたのだが、、、吉野家の女性一人ディナーと同様である。
 
 ただ、「ねぎ多め」のセリフを女性の口から聞けるのは本当にまれだ。以前、所沢の、ねぎ好きの聖地である立ち食い蕎麦ですばらしい光景に出くわした。
 
 ある女性 「ねぎ多めでお願いします」
 店員   「了解!はい、どうぞ!」
 ある女性 「すみません。もう少し追加できますか。。。。」