◆寄稿 戸村 彰義
昭和25年(1950)1月の寒い日の朝、広島学園でモールス音響通信を学んだぼくは、同級生のO君と配属先の音戸郵便局を目指し、本州側の波止場で渡し船に乗った。潮風が肌に冷たい。
音戸町に着くと、幅3メートル程の道があり、その両側に店や家が立ち並んでいた。5分ばかり歩くと、道路の右側に洋館風の建物があり、音戸郵便局の看板がかけられていた。
建物の正面にある石段を上りドアを開く . . . 本文を読む
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